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SMBC、教育版マイクラの金融教育教材「クエスト・オブ・ファイナンス」をEDIX東京で展示
「EDIX東京2024」レポート
2024年5月23日 12:03
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社はEDIX東京2024に出展し、教育版マインクラフトを使った金融教育教材「クエスト・オブ・ファイナンス~勇者の武器はお金の知識~」を紹介した。ブースでは同教材の体験コーナーを設け、授業で使用する学習指導案やマニュアル、導入教材や解説書を配布。同教材を監修した小学校教諭/東京大学客員研究員 正頭英和氏によるセミナーも開催された。
「クエスト・オブ・ファイナンス」は、教育版マインクラフトの専用ワールドで「お金の増やし方」「お金にまつわる仕組み」「お金のトラブル」をテーマとしたクエストを解決することで、お金に関する知識を学べるゲーム教材。ワールドはプロマインクラフターのタツナミシュウイチ氏が監修しており、「リアル脱出ゲーム」などの企画・運営を行う株式会社SCRAPと株式会社5Blocksが制作した。
教育機関に無償で提供しており、使用する際には公式サイトで学校名などの情報を入力するとワールドデータをダウンロードできる。
第15回 EDIX(教育 総合展)東京レポート 目次
お金の知識を駆使して魔王を倒せ、50分の授業で「学びの入り口」をつくる
同教材は、事前説明(15分)・ゲームのプレイ(30分)・振り返り(5分)で50分授業を想定して構成されており、学習指導案には指導上の留意点や各活動で使用する資料のほか、評価基準の例を記載している。
プレーヤーのミッションは、制限時間30分以内に100コインを集めて伝説の剣を引き抜き、魔王を倒すこと。村人の依頼を受けてお金を稼ぐほか、投資や宝くじなどのクエストに挑戦して100コイン獲得をめざす。プレーヤーはまず、オープニング動画を視聴してからクエストのヒントが書かれた導入教材・勇者新聞を5分間読み、30分間マインクラフトで活動を行う。
ゲームが始まったら、地図を見ながらクエストに挑戦! 村人の依頼を受けてコツコツお金を稼ぐほか、一気に100コインが手に入る「くじ屋」や「金貸し屋」も…。しかし、伝説のコインを引き抜くためには「借金のない状態で」という条件があり、その情報を新聞から読み取ることも大切なポイントになっている。
労働系のクエストでコツコツ稼ぐだけでは、制限時間に間に合わない。冒険家への投資や、付加価値を付けた商品の売買など、現実社会の経済活動とリンクさせたクエストを戦略的に組み合わせてゴールを目指す。しかし、時には「フィッシング詐欺」に遭遇するリスクも…。同教材はグループ学習での活用も想定しているため、「どんな戦略を立てるのか」で話し合いが盛り上がりそうだ。
30分の制限時間内に100コインを貯め、伝説の剣を引き抜くとクエスト達成。学習指導案では、達成者が多い場合はエンディング動画を視聴し、未達成者が多い場合は、解説の書で得た学びを振り返り、改善点を話し合って児童生徒の思考を深めることを勧めている。
無償で学べるマイクラ教材で楽しくお金について学んでほしい
同ブースに登壇した正頭英和氏は、同教材を開発した背景として「子供たちが自分の夢を叶える手段として、正しいお金の知識を身に付けることが重要。お金の価値観や使い方・稼ぎ方を楽しく学んでほしい」と語った。
同教材では、教育版マインクラフトのワールドに世の中の経済の動きがエンターテインメントとして組み込まれており、教育関係者が無償で使うことができるのが最大の魅力という正頭氏。「教育版マインクラフトを使いたいが、授業でどう使えばいいかわからない」という教育関係者に向けて、「同教材が入り口となって、金融教育やマインクラフト・エデュテインメントが広まるとうれしい」とコメントした。
重要性は認識していても、どこから始めたらいいのか難しい印象がある金融教育。子供に正しいお金の価値観を身に付けさせることは、学校だけでなく、保護者にとっても課題となっている。「クエスト・オブ・ファイナンス」のワールドでは、「楽な儲け話には裏がある」ことがよくわかる。株の暴落や負債など、お金にまつわるトラブルも発生する。しかし、それこそがゲームで学ぶ醍醐味の1つで、クエストの失敗から得た学びは、きっと子供たちがこれからの社会で生きるための武器になるに違いない。