トピック
マイクロソフト、学習から校務DXまで一気通貫で整備できるパッケージを提供
GIGAスクール第2期のWindows PC選び④
- 提供:
- 日本マイクロソフト株式会社
2024年6月6日 06:30
学習用端末としてはもちろん、校務用端末としても欠かせないWindows PC。日本マイクロソフトでは、GIGAスクール第2期においても、児童生徒の学びや教職員の働き方を支えるデバイスとして充実したパッケージを用意している。また同社の強みでもあるAIに関しては、個別最適な学びや校務DXに取り入れ、新たな学び方・働き方を提案している。
学習から校務まで、一気通貫できるパッケージでKPIの達成を支える
GIGA第2期の端末整備において非常に重要なポイントとなっているのが、文部科学省が示している達成目標、いわば「KPI(重要業績評価指標)」と呼ばれる指標だ。同省では、デジタル学習基盤特別委員会が令和6年2月26日に、今後のICT環境整備や活用について「教育DXに係るKPIの方向性」を示しており、各自治体・各教育機関にこれらの項目を達成することを求めている。
これを受けて、日本マイクロソフト株式会社 公共戦略営業本部 本部長 兼 GIGAスクール政策室長の宮崎翔太氏は、今回の整備について、学習用端末だけでなく校務にAIを活用して生産性を向上させるなど、より先の計画まで立てることが重要だと話す。
「マイクロソフトでは文部科学省が示すKPI全体を達成できるよう、Microsoft 365 Educationで学習から校務まで一気通貫できるGIGA第2期基本パッケージを用意しました。GIGA第2期のさらに先にあるAI時代に向けて、子供たちが必要な能力を身に付け、先生方も今より働きやすい環境で教育に取り組んでほしいと考えています」と語る。
具体的にGIGA第2期基本パッケージに含まれるものは、Windows PCに加えて、MDMライセンスやWebフィルタリング、OfficeやTeams、AI学習ツールのほか、校務DXや校務セキュリティなど、GIGA第2期のKPI達成に必要なものを網羅している。しかも、これらが5.5万円の中に含まれており、「Windows PC + Microsoft 365 A1 for Device」として提供される(※教職員ライセンスとしてMicrosoft 365 A3/A5の契約がある場合はM365 A1 for Deviceは不要) 。
同パッケージで注目したいのは、Windowsと異なるOSの端末であっても、Microsoft 365 EducationのIDがあれば「Microsoft Intune」でそれらの端末管理・運用ができることだ。宮崎氏は「今回の共同調達では異なる自治体の小学校や中学校のデバイス、または学習アプリなど、複数のOSやサービスを管理するケースが予想されますが、マイクロソフトであれば、児童生徒も先生もひとつのIDで管理でき、各種データを1か所に集めて分析したり、校務DXなどに生かしたり、文部科学省の示したKIPを達成する環境が整備できます」と語った。
さらに今回、同パッケージで魅力的なのはWebフィルタリングだ。マイクロソフトがこれまで有償で提供していた高度なWebフィルタリング機能を、グローバルで唯一、日本の教育機関限定で無償提供を開始した。これは、日本マイクロソフトが米国本社に働きかけて実現したという。非常に高度なセキュリティを担保することができるため、追加でフィルタリングソフトを購入する必要はなく、予算削減につながる。
デバイスの管理と展開を習得した認定パートナーを全国に整備
GIGA第2期における児童生徒用の端末選びについては、何よりも重視されているのが堅牢性だ。この点について、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 デバイスパートナーセールス事業本部 事業本部長 佐藤久氏は、「Windows端末は、各PCメーカーとも素材にこだわり、米軍規格MIL-STD 810Hのクリアを目指してきました」と語る。
また、文部科学省が示す端末の最低スペック基準のメモリーが、Windows端末については前回の4GBから8GBにアップされたことも触れ、「Windows端末の利点であるオンラインでも、オフラインでも使える強みが発揮されやすくなり、自然災害や外的な要因があっても学びを止めない環境を提供することができます」と述べた。
Windows端末の管理においても、初期設定や年次更新、故障時やアップデートなど、GIGA第2期ではかなり改善している。たとえば初期設定ではWindows Autopilotを使うことで、開封後に電源を入れるだけで迅速にセットアップができるようになった。ほかにも、Windowsアップデートでは、端末を使わない時間帯やネットワークに負荷がかからない状況をAIが判断し更新することも可能だという。
そのうえで、マイクロソフトではWindowsの端末管理・運用のサポートを強化するためにパートナー制度も設けた。ゼロタッチデバイスに関するトレーニングを受け、資格を取得したパートナ―を「ゼロタッチデバイス管理パートナー」として認定するとともに、AIを含めたマイクロソフトの最新教育ソリューションの提案ができる「GIGAソリューションパートナー」とし全国に配置。「マイクロソフトGIGAスクール相談窓口」を設けることで課題に対して迅速に対応できる体制も充実させている。
GIGA第2期は教員用端末を1台にまとめるチャンス
GIGA第2期とは別の流れでWindows端末の更新が進んでいる。Windows 10が2025年10月14日にサポートを終了するため、校務用のPCやコンピューター教室などのWindows端末の更新が必要となっているのだ。
もちろん、端末が動作要件を満たしていれば無償でWindows 11にアップグレードが選べるうえ、有償で最長3年はESU(Extended Security Update、拡張セキュリティ更新プログラム)も提供される。ただ佐藤氏曰く、「教育機関については同じ年にGIGA第2期の更新が重なっているため、指導用と校務用の2台持ちを1台にまとめるには良いタイミング」と語る。指導用と校務用の端末が異なるとセキュリティホールになりがちなこともあり、校務に合わせてWindowsを採用されるケースも多くあるという。
マイクロソフトの生成AI「Microsoft Copilot」なら子供の疑問に伴走できる
文部科学省の示す「教育DXに係るKPIの方向性について」ではAIの活用についても示されており、これからの教育現場ではAI活用は必須になっていくだろう。宮崎氏はマイクロソフトが提供する生成AI「Microsoft Copilot」について、今後は教員がOffice製品でCopilotを活用するようになり、今までの作業が大幅に省力化できると述べた。Wordに箇条書きすれば生成AIが文書にしたり、PowerPointで生成AIに企画書を作ってもらったりと業務負担の軽減が期待できる。
子供たちの学びにおけるAI活用についても、同社はすでにAI学習アプリ「Learning Accelerators」における英語の音読やプレゼンテーション、算数などの自己学習支援の機能を提供中だ。しかし、今後はさらに生成AIの活用範囲も広がっていくようだ。
一例として挙げられるのは、「答えを言わない生成AI」が、子供が自然に自分の問いを増やしたり、自分自身で解決する手伝いをするというもの。ほかにも、問題の焦点化を支援する生成AIや、専門知識を集約する生成AIなども実装される。現時点でCopilotを学校で利用できるのは教職員と18歳以上の学生に限られるが、先生が拾い上げた1人ひとりの学びや問いにCopilotを活用することで、より多くの児童生徒に伴走する役割を果たすことができる。
また、マイクロソフトでは多くの家庭がWindowsを使っていることから、保護者に向けた生成AIの勉強会やコンテンツの提供を開始していく予定だ。宮崎氏は「持ち帰り学習のときも安心して使ってもらえるように、保護者の生成AIに対する理解を深めていきたい。子供たちがリスクをきちんと理解して生成AIを活用できるようにしていくことが我々の役割だと考えています」と語った。
マイクロソフトはGIGA第2期に向けて、Windows PCに充実したパッケージを用意し、AI時代にも通用する教育の未来を提案している。同パッケージの内容や詳細については、今後、全都道府県をめぐる「Microsoft AI ロードショー」でも改めて紹介される予定となっている。この機会にぜひ足を運んでいただきたい。