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生成AIの個人利用率は12.5%、MM総研調査

年代別の生成AI利用経験者は10代が最多

生成AIの認知度・利用経験(n=21,848)

ICT市場調査コンサルティングのMM総研(MMRI)は、一般消費者(21,848人)に対する個人向けWebアンケート調査を実施し、生成AI(人工知能)の認知度や利用経験についてまとめた結果を、8月21日に発表した。

生成AIの個人利用率は12.5%で認知率は75.4%であることや、生成AIの用途として「文章の作成・編集・要約/議事録作成」が最も多いことなどがわかった。

・調査概要

  • 調査対象:15~69歳の男女
  • 回答件数:21,848人
  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査時期:2024年8月

・生成AIの認知度は75.4%
生成AIの認知度に関する回答は「利用したことがある」(12.5%)、「興味はあるが利用したことがない」(21.8%)、「聞いたことがある程度」(41.1%)、「知らない・わからない」(24.6%)となった。

MMRIでは、生成AIの利用経験者は1割強だったが、認知率は75.4%と高く、4人に3人以上が認知していることが明らかとなったとしている。

・文章の作成や要約の利用が生成AI利用で最多
生成AIの利用経験があると回答した人に利用用途を聞いた結果、最も多かったのは「文章の作成・編集・要約/議事録作成」で51.9%となった。次いで「検索機能」(48.9%)、「画像生成・編集」(25.4%)、「音声生成/翻訳」(20.0%)と続いている。

文章関連の活用は、個人用途とビジネス用途のどちらでも重宝する機能であり、テスト運用を含めて幅広いユーザーの関心を集めているとMMRIでは分析している。

生成AIの利用用途(n=2,727、複数回答)

・利用経験のある生成AIはChatGPTが最多
生成AIの利用経験があると回答した人に利用経験のある生成AIのサービス(個人向け)について聞いた結果、最も多かったのは米OpenAIの「ChatGPT」で66.2%だった。次いでマイクロソフトの「Copilot」が20.4%、Googleの「Gemini」が14.7%、豪Canvaの「Canva」が6.9%、英Stability AIの「Stable Diffusion」が5.6%と続いた。

利用経験のある生成AIサービス(n=2,727、上位10サービス、複数回答) ※個人向けに利用提供をしている生成AIサービスが対象

Webアンケートの結果、年代別の生成AI利用経験者は10代が26%と最多で、次いで20代、30代と年代が若いほど生成AIを活用する割合が高い結果となった。また若年層ほど「画像生成・編集」、年代が高くなるにつれ「検索機能」を利用する割合が高い。

利用している生成AIサービスとしては、火付け役となったChatGPTに加えて、Copilot(マイクロソフト)、Gemini(Google)といった米大手企業が先頭集団に位置している。これらのサービスはさまざまな機能を総合的に備えている点と、大手プラットフォーマーとしての強みが生かされているとMMRIでは分析している。

次いで、CanvaやStable Diffusion、Adobe Fireflyといった画像や動画の生成・編集を強みとするサービスが人気となっている。その要因として、30代以下ではSNS投稿が多いことから、これらのサービスとの親和性が高いと思われる。

今秋には、iPhoneの発売とともにApple Intelligenceが登場する可能性があり、動向に注目が集まるとMMRIはまとめている。