ニュース

探究学習の「問いづくり」をサポートする教材「Surala My Story」を4月より提供、すららネット

自分だけの「問いづくり」を支援する探究学習教材「Surala My Story」

株式会社すららネットは、探究学習における課題設定をサポートする教材「Surala My Story」を、2025年4月より提供開始する。同教材は、2023年に提供開始した「Surala Satellyzer」に続く、第2の探究学習教材。同社は、共同開発を行った学校法人山本学園 惺山高等学校(山形県)の活用事例をYouTubeで公開している。

生徒たちや教員の協力のもと、探究学習教材を開発

「Surala My Story」は、探究学習の難関といわれる「問いづくり」の方法を体系化し、生徒が「自分だけの問い」を生み出せるよう設計した教材だ。レクチャー動画やワークシートを活用し、グループワークを組み合わせながら、探究スキルを効果的に習得できるよう構成している。さらに、授業マニュアルやサポートツールを備え、教員の負担を軽減しつつ、生徒の主体的な探究を支援する。

特に、生徒一人ひとりが主体的に探究学習を進めるためには、探究課題そのものが生徒自身にとって「やりたい」ことであり、「やる意味がある」ことが重要であることから、グループ活動も交えた「個別の探究学習」を支援。生徒一人ひとりの「関心ごと」と「実際の社会」をつなぐことに焦点を当て、心から探究したいと思える課題設定をサポートするという。

「Surala My Story」の特長は、以下の通り。

①「自分だけの問い」をつくり出すスモールステップカリキュラム
まずは、自分の興味や好きなこと、得意なことや強みを深掘りしながら、自分らしさを言語化するところからスタート。自分らしさと社会とのつながりを見いだす中で、心を揺さぶられる疑問や課題感に出会い、「心から探究したいと思える問い」を育てていく。

各種ツールを活用して「自分だけのオリジナルの問い」を育てる

②インプットとアウトプットをバランス良く構成
授業は、レクチャー動画によるインプットとワークシートを用いたアウトプットをバランス良く組み合わせた構成になっている。レクチャー動画では、ワークの説明に加え、情報収集に必要なリテラシーなどの基礎知識や探究を進める上でのマインドセットを扱い、探究に必要な知識と技能を体得できる仕組みだ。

また、個人ワークとグループワークを効果的に織り交ぜているため、個人ワークでの思考の行き詰まりを適宜解消しながら、他者の視点を取り入れて学びを深められるようになっている。こうしたプロセスを通じて、生徒の自己肯定感を育みながら心理的安全性を高め、探究学習に対する主体的な取り組みへ導いていく。

レクチャー動画で探究に必要な知識をインプット

③個人探究を指導する教員の負担を軽減
授業を進めながら生徒一人ひとりの「問いづくり」をサポートすることは、容易ではない。「Surala My Story」では、授業コマごとに授業マニュアルを用意。授業の進行案やワークの意図、生徒の活動を見守る視点や声かけのポイントなどを記載しているため、教員の負担を軽減しながら、スムーズな授業運営が可能となる。

生徒の活動を見守る視点や声かけのポイントを授業マニュアルに記載

元教員の経験を生かし、同教材の開発に携わったすららネット 企画開発本部 コンテンツグループの久保田愛理氏は、開発の経緯とプロダクトに込めた思いを次のように語っている。

「開発を通して『自分らしい問いをつくり出す力こそが、生徒一人ひとりのやりたいことを実現し、人生をより豊かにする鍵になる』と改めて実感しました。AIの発展により、多くの課題に対して『もっともらしい正解』が簡単に得られる時代になりました。しかし、自分らしい切り口で問いを設定し、解決に向かう力こそが、人間にしかないクリエイティビティを発揮させる重要な力であり、探究だけでなく、教科学習や進路選択へとつながる原動力になるはずです」

●学校法人山本学園 惺山高等学校(山形県)の活用事例