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非認知能力の可視化ツール「Ai GROW Lite」、内田洋行の学習eポータル「L-Gate」と連携

ー公立小学校・中学校への提供を目指して開発

非認知能力を可視化する「Ai GROW Lite」を内田洋行の学習eポータルと連携

 Institution for a Global Society株式会社(IGS)は、非認知能力の可視化ツール「Ai GROW Lite(アイ・グロー・ライト)」を開発したことを発表した。同ツールは、株式会社内田洋行の学習eポータル「L-Gate」と連携して提供する。価格は児童生徒1人当たり年額1320円(税込)で教員は無料。

 Ai GROW Liteは、既存の能力可視化ツール「Ai GROW」から計測項目や先生向けの管理画面の機能を一部制限し、公立小中学校が導入しやすい価格帯にしたもの。Ai GROWと企業向けの能力可視化ツール「GROW360」で合計1億3千万件以上の件数を持つ同社の評価技術を活用して、非認知能力や学習に影響を与える特性や心理状態の可視化が可能だという。

 測定項目は、「主体性・多様性・協働性」「思考力・判断力・表現力」といった6つの能力と「特性(気質)」「心理的安全性」「自己肯定感・自己効力感」となる。

 まず「主体性・多様性・協働性」「思考力・判断力・表現力」について、児童生徒が学校生活での場面や出来事に関する4段階のアンケートに回答する。アンケートは、パフォーマンスの質や成功の度合いなどを規定するルーブリック評価に基づいている。

「主体性・多様性・協働性」「思考力・判断力・表現力」の測り方

 自己評価は主観的で客観性がないうえ、知識や技能以外の学力を見える化するには多面的な評価が必要になるため、3名の友だちからの相互評価を加える。さらに、人が人を評価する課程で生じやすい評価の偏りをAIが補正し、スコア化を行う。

相互評価とAI補正でスコア化

 なお、学びに影響を与えるという「特性(気質)」「心理的安全性」「グロースマインドセット」の測定は、周囲の期待に寄せた意図的な回答となる場合があるため、質問形式ではなく脳科学に準拠した測定手法「IAT(Implicit Association Test)」を用いて潜在的な態度を測定する。IAT技術とは、「男性」「女性」「仕事」「家庭」といった言葉からの連想や結び付きから人の無意識バイアスを測定するもの。

学びに影響を与えるファクターの測り方

 児童生徒は測定結果を個人レポートで確認できる。教員は測定結果を管理画面で確認できるほか、グロースマインドセットと心理的安全性については教員のみが確認できる。

児童生徒向けレポートと教員が確認できる測定データ

 Ai GROW Liteは、内田洋行の学習eポータル「L-Gate」専売製品となっている。L-Gateからシングルサインオンで利用が可能で、連携して活用することができる。