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教科で探究する実践力を育む、教員向け研修プログラムを提供
2025年6月30日 06:30
Institution for a Global Society株式会社(IGS)は、探求学習を支援する同社の「先生方向け【教科×探究】実践支援プログラム」が、一般財団法人 三菱みらい育成財団の助成先に採択されたと発表した。それにより、高校の教員を中心とした合計200名にプログラムを提供する。
提供する「先生方向け【教科×探究】実践支援プログラム」は、全国の中高一貫教育校、高校、教育委員会が対象で、教員に「探究的な視点を自身の授業に取り入れるための実践力を高めることを目的とした学びの機会」だという。
プログラムでは、PBL(Project Based Learning)の体験、教科横断型の授業設計、非認知能力・探究スキルの理解、教科への応用に向けたほかの教員とのディスカッション、アセスメントによる学習効果の可視化などを行い、教員の探究指導を進化させる。
プログラムが登場した背景としては、現代は「答えのない問いに向き合う力」「自ら問いを立て、考え抜く力」「他者と協働しながら創造する力」が求められているなか、探究学習が「総合的な学習(探究)の時間」に限定され、教科の学びと切り離されている実情があるため。
IGSでは、教員自身が「探究の面白さ」を体感しながら、教科の中でも探究的な学びを実践できる力を得ていくことで、生徒の学びを変える第一歩になると考えているという。
プログラム期間は、一期目が2025年7月から2026年3月までで、東京や大阪などで対面形式の講座を2日間開催する。内容は、PBL型授業の体験をはじめ、教科に探求を取り入れる授業プランの設計・実践・フィードバックなどを行う。
その後はオンラインでアセスメントを行う。IGSが教育機関向けに提供する児童生徒の非認知能力測定ツール「Ai GROW(アイ・グロー)」や数理科学的なものの見方や考え方・スキルの測定ツール「数理探究アセスメント」を利用する予定だ。
なお、今回の三菱みらい育成財団の助成は、このプログラムが、カテゴリー5「主体的・協働的な学習(心のエンジンを駆動させる学習)を実践できる教員養成・指導者育成プログラム」に採択されたため。助成期間は原則として2027年度までの3年間を予定し、2026年3月までのプログラムはその第1期となる。