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みんがく、授業設計を支援するAIアプリ「ゼロ時間目の授業」を発表

相模原市立中野中学校の梅野 哲総括教諭が開発

株式会社みんがくが、「スクールAI」を活用した学習者主体の授業シミュレーターアプリ「ゼロ時間目の授業」をリリース

株式会社みんがくは、同社が開発する「スクールAI」を活用した学習者主体の授業シミュレーターアプリ「ゼロ時間目の授業」をリリースした。同アプリは、相模原市立中野中学校の梅野 哲総括教諭が開発し、みんがくが技術支援を行った。

同プロジェクトのモデルは、梅野氏の「教師の授業設計の質を上げる生成AIを活用した模擬授業の実践」の事例。同事例は、一般社団法人日本教育情報化振興会主催の「ICT夢コンテスト2024」で日本教育情報化振興会賞を受賞している。

同アプリでは、授業設計の質を向上させることを目的にしており、教師が仮想生徒との対話を通じて模擬授業を行い、実践経験を積むことができる。これにより、教員は試行錯誤を重ねながら最適な授業設計を追求できる。

具体的には、多様な特徴を持つ仮想生徒A・B・C・Dが対話を通して課題の解決を目指すほか、スクールAI上で模擬授業を繰り返し、授業の精度を高められる。生徒の学びの深まりやつまずきを想定しながら、問いや課題の質を試せるほか、対話のプロセスを踏まえて、オリジナルの指導案を自動生成することも可能だ。

授業シミュレーターアプリ「ゼロ時間目の授業」の特徴

同アプリの料金は、月額500円(税込)で、専用フォームから申し込みを受け付けている。なお、決済方法はクレジットカードとなっており、利用者一人ごとに申し込みを受け付ける。学校やスクールなど、全体での利用を希望する場合は、別途問い合わせが必要。

相模原市立中野中学校 梅野 哲総括教諭

梅野氏は、「現場の教員が抱える切実な課題がアプリ開発の出発点」として、「『主体的・対話的で深い学び』や探究的な授業を実現したいと思っても、教員自身がそのような授業を受けた経験が少なく、具体的なイメージを持つことが難しいのが実情」と述べ、授業改善の機会が極めて限られている現場の課題があることに触れた。

また、梅野氏は「『ゼロ時間目の授業』を活用すれば、時間や場所の制約を超え、何度でも授業を試行し、実践の経験を積むことができる。特に若手教員にとっては、生徒が学ぶ姿をリアルに思い描く力を養う絶好の機会となる」とコメントしている。

なお、大修館書店から2月14日に発売された『体育科教育2025年3月号』で、同アプリの詳細を確認できるという。

『体育科教育2025年3月号』(大修館書店)