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生成AIで校務支援する「スタディポケット for TEACHER」
2000人無償パイロットプログラムを実施
2024年3月11日 09:30
株式会社CODEGYMは「生成AI」による校務支援ソリューション「スタディポケット for TEACHER」を発表した。教育現場に特化した生成AIでプロンプト不要が特徴。まずは2000人規模のパイロットプログラムの希望者を募り、3月末から5月末にかけて提供する。
「スタディポケット for TEACHER」はOpenAIによって開発されたGPT-4などの生成AIの先端技術を活用し、教員の負担軽減と働き方改革をサポートする。文部科学省が定める「初等中等教育段階における生成AIに関する暫定的なガイドライン」に準拠し、入力した情報をAI学習に利用しないようにしている。
プロンプト入力のかわりに「逆引きモード」として利用シーンごとにマウス操作やタッチデバイスで直感的に使えるように設計した。これは、プロンプトエンジニアリングといった生成AIの使い方を覚える余裕がない教育現場の状況を考慮したため。
活用できる業務は以下が例として挙げられている。
・教務主任、教頭先生など向け
年間計画や、指導案などの草案の作成
校務文書の雛形の提案などの作成支援
職員研修の教材作成、実施の段取りの補助
学校行事に関するプロジェクトマネジメント
学校経営の様々な諸問題に対する、アイデアや課題解決
・担任や教科担当向け
単元ごとの授業展開案、評価ルーブリックなどの作成支援
試験問題の作成(類似問題の作成、問題の難易度変更など)
学級通信、学年通信のプリントの作成支援
生徒のアンケートの集計、考察補助
通知表の所見欄の記入補助
採点業務の補助
・その他の機能
教員のメンタルヘルスのセルフチェック
特定の悩みを抱えた生徒との対話ロールプレイング機能
自身の授業内容に対する改善案の提案、フィードバック機能
今朝のニュースをもとにした授業の導入に使える話題の提供
箇条書きやキーワードからまとまった文章の生成
長い文章の要約
英語からの翻訳と英語への翻訳
マインドマップの作成
タスクの棚卸し作業のサポート
今後は、プロンプトなしで応用的な利用ができるよう、教職員のニーズに応じた「逆引きモード」を4月末までに100種類以上、その後は最大200種類まで拡充する計画。CODEGYMでは、まず逆引きモードから利用することで、AI活用イメージを掴んでもらうことで、将来的にはプロンプトの指示を自ら考えるようになれるという。
無償パイロットプログラムの募集は全国から教員2000人程度だが、1校のあたりの利用人数を10~20名とし、最大で200校程度に向けて実施する。対象は学校教育法にもとづく「学校」のなかから保育園と大学を除いた学校となる。なお、パイロットプログラムの期間中は1日に使える利用回数を20回とするなどの制限がある。