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IBM watsonx.aiを利用した学生支援サービスを教育機関向けに提供、MIS

テストでは90%の精度で中退確率を予測

IBM watsonx.ai

 株式会社エム・アイ・エス(MIS)は、日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)が提供する「IBM watsonx.ai」を活用した「AI Progress Monitor for Education」を開発したと発表した。課題を抱えた学生について問題の兆候と原因をAIが分析し、中退確率の予測や中退真因の抽出を行う。

 サービスの提供に向けてMISが自社で実施したテスト環境下では、過去の大学や専門学校の学生約5400名分のデータを利用して中退確率予測を抽出、予測された確率精度は90%だという。

 同社が「AI Progress Monitor for Education」を開発した背景は、少子化に加えてコロナ禍や生活習慣・接点の多様化により、大学や高等専門学校などの教育機関で個々の学生に寄り添ったきめ細かい支援が必要と考察したためである。さらに、的確な助言・指導を講じないと学習意欲の低下や成長機会の損失をもたらし、その結果、学生の中途退学につながり、学校経営に影響すると指摘した。

 同社では、2020年から学生の授業姿勢や成績・課外活動状況などを学生本人や保護者へレポートするシステムを大学向けに開発している。今回、IBM watsonx.aiを活用することで、入学時にデータ活用の同意を得た学生の基本情報に加え、内申書や入試情報といった入学前情報、入学後の授業の履修や出欠、進路状況、アンケート回答、面談情報などから課題を抱えた学生について中退確率の予測が可能となった。

 AIが分析して中退確率の予測や中退真因の抽出をした結果は、全校並びに学部単位で把握可能だ。中退リスクのある学生の兆候を把握することで、学生に対する早期の教学支援やカウンセリング実施といった中退防止策を講じることができるとしている。

 さらに一人ひとりの状況に応じたカウンセリングを実施し、キャリア形成といった将来を考える機会を提供することで、学生生活の質の向上や安心感の醸成を支援できる。

 同社は今後、学生のキャリアプランに関するサポート機能を拡張し、卒業生の成長パターンなどから就職活動に役立つ業種業態のアドバイザリー機能の開発などを目指すという。

 「AI Progress Monitor for Education」は、私立の高等学校、専門学校、大学などの教育機関を対象としており、5月8日より提供が開始される。