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学校向けAI導入プログラムを提供、業務効率化で教職員の「働き方改革」を支援
2024年11月18日 08:30
ミラッソ株式会社は、教職員の業務効率化を目的としたAI導入支援プログラム「Teaching Partner Program」の提供を開始した。同プログラムでは、AIの活用で働き方改革を推進し、教職員が児童生徒と向き合う時間を増やすことを目指す。
文部科学省の調査によれば、小学校教諭の64.5%、中学校教諭の77.1%が規定の勤務時間を10時間以上超過していることが明らかとなった。同省は、校務DXを通じた業務の効率化や教職員の働き方改革を進めるため、校務における生成AI利用の実証実験を開始している。ただし、仙台大学が2024年7月に実施した調査によると、教職員の生成AI利用は2割弱にとどまっているという。
ミラッソはこれらの課題を解消するため、「生成AIの基礎知識」「教育への活用方法」「生成AIを利用した業務効率化」のノウハウをTeaching Partner Programで提供する。
同プログラムでは、児童生徒の調査書や推薦書、通知表のコメント作成などの文書作成のほか、レポート採点やアンケート集計などのデータ処理、授業の投影資料や配布プリントといった資料作成における生成AIの活用方法を学ぶことが可能だ。
プログラムは3日間のカリキュラムを基礎とし、AIの基本知識や活用事例を学び、AIを活用した業務の実践計画策定に取り組む。また、教職員の業務効率化だけでなく、児童生徒の指導にも役立つAIスキルを提供するほか、学校現場の要望に応じてAI導入のカスタマイズ設計や運用代行にも対応するという。
カリキュラム概要は以下の通り。
●カリキュラム例(3日間コース)
1日目:AI基礎を学ぶ(2時間)
・基本的な使い方を学ぶ
・ChatGPTをカスタマイズできるマイGPTの作成方法
2日目:AI活用実例を通じて実践する(1時間×2コマ)
①文章作成
・生徒の要録(1年間の授業・生活態度などの記録)、会議議事録作成
・通知表のコメント作成
・行事の実施要項(児童生徒・保護者向け)
②データ処理作成
・レポートの採点
・アンケートの自由回答の集計から課題と対策案を立てる
3日目:AI活用実例を通じて実践する(1時間×1コマ+30分)
③資料作成
・授業の投影資料作成
・生徒に配布するプリント、小テスト、シラバス作成
④実践計画策定(30分)
・AI活用に向けた計画に落とし込む
同社は、中高生向けのキャリア体験やアントプレナーシップ体験の講義を行う教育活動も展開しており、教育現場での実績を生かして、次世代を担う人材育成に向けた新たな取り組みを進めている。