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河合塾、高校向けICT教材「tokuMo」を大型アップデート──共通テストの7教科16科目に対応

学校法人河合塾が、高校向けに提供しているAI搭載のICT教材「tokuMo(トクモ)」をアップデートしたと発表

学校法人河合塾は、高校向けICT教材「tokuMo」の大型アップデートを実施したと2025年7月17日に発表した。

今回のアップデートでは、国語に「現代文」と「漢文」を新たに搭載。現代文は、読解問題や漢字・文法・文学史を含む1,449問を収録しており、漢文は返り点の特性を踏まえ、漢詩などを含めた200問を縦書きで掲載している。これにより、知識問題から読解問題まで幅広い学習が可能となった。

文章題は現代の話題・随筆・小説を中心に対応
漢文は全問題を縦書きに対応(画像は教員用の課題作成画面)

地歴・公民では「地理総合」「地理探究」「倫理」「政治・経済」の4科目を追加し、地理は「地理総合」「地理探究」で250問、「倫理」は139問、「政治・経済」は310問を掲載。基礎から大学入試レベルまで対応する設計としている。

理系の選択者が多い地理総合・地理探究もカバー
「倫理」の学習画面。生徒は「範囲選択」「ブックマーク」「実力診断テスト」の3モードで学習できる

あわせて、既存科目の「生物」にも100問を追加し、内容を拡充。教材全体として、大学入学共通テストで出題される7教科21科目のうち、地学とドイツ語・フランス語・中国語・韓国語を除く7教科16科目をカバーした。

tokuMo導入校で実施されたアンケートでは、「苦手な科目に取り組むようになった」「学習意欲が高まった」といった肯定的な声が多く、模試の成績伸長にも成果が見られた。偏差値60以上の生徒の割合が2.5倍に増加し、偏差値50未満の割合は半減するなど、成績上位層・下位層ともに改善が確認されている。

tokuMo導入校では「苦手科目に取り組むようになった」「学習量・学習意欲の向上」などの声が寄せられた
tokuMo利用者と非利用者の模試成績の変化

tokuMoは、「高校における学習指導での使いやすさ」を追求し、生徒向け機能としてAIによる個別最適化学習や問題ブックマーク、おすすめ問題自動配信機能を搭載。教員向けでは、AIによる課題作成支援や成績閲覧機能、利用状況レポートなどの機能を備えている。1IDあたり税込1,100円(月額)でパソコンとタブレットで利用可能だ。

数学と理科の一部問題は手書き入力に対応。学習画面のメモも教員が閲覧可能
AIが課題作成を支援。授業の理解度に応じた課題作成に加え、採点や集計も自動で行う