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10分で数パターンの時間割を作成「KOOM時間割クラウド」 コトバンク

 コトバンク株式会社は校務DXサービス「KOOM時間割クラウド」の販売を2月27日に開始した。中学と高校の時間割作成業務を効率化して作業時間を大幅に削減できるほか、年に一度の時間割作成だけでなく日々のスケジュール管理などにも利用でき、予定の共有もしやすいことが特徴。

 「KOOM時間割クラウド」による時間割作成は、10分で数パターンの時間割を作成ができ、比較して最適なパターンを選ぶことができるという。配置アルゴリズムは「山登り法」という局所探索アルゴリズムの応用である「焼きなまし法」と「反復局所探索法」を使うとしている。

 時間割作成に必要な各教員の勤務希望日の把握には、紙や表計算ソフトの利用ではなく、専用フォームから教員ひとりひとりが直接入力する。さらに、年に一度の時間割作成だけでなく、試験監督の調整や、日々のスケジュール管理にも利用できる。生成されたスケジュール表はクラウドのURLを使って教員や生徒と共有ができるという。

KOOM時間割クラウドの特徴

 今回、コトバンクが「KOOM時間割クラウド」を開発した背景として、中学や高校の時間割作成は、教員の業務配分を決める重要な要素でありながら作成に多くの時間を要する現状がある。一方で、中央教育審議会の特別部会がまとめた提言「教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策」にて時間割の工夫が何度となく言及されているが、時間割作成の負荷が高く、提言を実現することが困難だったからだとしている。

 その例として、ある有名私立進学校の時間割作成には、教員100名、36クラス、50施設、15教科の組み合わせをパズルのようにはめていくとし、時間割作成は毎年2月から3月にかけて200時間ほどかけているという。

時間割作成でのコマ割の様子

 コトバンクでは「KOOM時間割クラウド」を使った場合の作業時間短縮効果をベータ版利用の約35校の削減効果から試算、100名に勤務可能日調査を行う100名×0.5時間=50時間と、コマ作成と配置に100時間の合計150時間分が削減できるとしている。

 また、「KOOM時間割クラウド」の販売開始にともない、国公立中学と高校向けに「年間利用料 無料キャンペーン」を3月から6月までの申込限定で実施する。