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Google、小中学生向け生成AI学習ガイド「Gemini パスポート」を公開

グーグル合同会社が、生成AI「Gemini」を活用するための「小中学生向けプロンプトライブラリ」を公開

グーグル合同会社は、生成AI「Gemini」を学習に活用するためのプロンプト集「Gemini パスポート」をWebページに公開した。対象は、小学校4年生から中学校3年生で、生成AIに関する学びを深めると同時に、安全に使うためのルールや具体的な活用事例を紹介しており、無料でダウンロードが可能だ。

同資料では、児童生徒がAIと自然な対話を行うための「いいプロンプトの作り方」のほか、学年別・目的別に分類した具体的な質問例を多数掲載。Geminiへの指示がプロンプトであることを明示し、「人物」「内容」「形式や語調」「制約」「例」を色分けして表示。Geminiから適切な回答をもらう方法がわかる。

プロンプト例ではポイントを色分けして表示
いいプロンプトの作り方を紹介

特に「本当に正しいか確かめよう」「個人情報は教えない」「人の作品を大切にする」「AIに頼りすぎない」「困ったときには大人に相談する」など、生成AIを安全に使うためのルールをわかりやすく記載した。

生成AIの回答について情報を見極める方法を解説

「宿題や調べ学習のヒントをもらう」「英会話の練習をしたい」「読書感想文のアドバイスがほしい」といった場面に応じたプロンプトと出力結果例、使いこなしのヒント、活用のポイントを掲載しており、目的に合ったプロンプトの選び方やカスタマイズ方法を習得可能だ。

宿題や調べ学習のヒントをもらうためのプロンプト例と、活用のヒントを掲載

中学生向けには、グループ活動で考えを深めるためのプロンプト例や、探究学習での活用、小論文の推敲(すいこう)、自分専用の解説書の作成、文章全体の構成や論理展開の確認など、より高度な使い方も掲載している。

探究学習にGeminiを活用する例
読書感想文の添削と改善点のアドバイス依頼を実行する例

なお、「Gemini パスポート」では、子供たちが安全にGeminiを利用するための取り組みやポリシーガイドラインについても言及しており、家庭や学校での導入を見据えた内容で構成されている。

生成AIを子供たちが安全に使うためのGoogleの取り組み

Geminiは、教育委員会が管理するGoogle Workspace for Educationのユーザーであれば、年齢を問わず利用可能となっており、小学生もGeminiを利用できる。Googleが2025年6月28日に公開したブログでも、その情報が発表されている。

グーグル合同会社は、「学校のためのプロンプト ライブラリ」や「教育現場でのAI活用ガイド」など、AI関連の資料をWebページで公開しており、順次情報をアップデートするという。