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高校生1,673名に「情報Ⅰ」の取り組みを調査――高3生の約8割が入試に利用、6割は「授業が楽しくない」と回答
2024年12月12日 15:00
スタディプラス株式会社のStudyplusトレンド研究所は、全国の高校生1,673名を対象に実施した「情報Ⅰの取り組みに関するアンケート」の結果を2024年12月12日に発表した。
高校生の約7割が「情報Ⅰ」の授業を難しいと感じており、特に女子生徒の割合は男子生徒を16ポイント上回る結果となった。具体的には、プログラミングに関する内容が難しいという回答が多く、同社は学校外での経験が少ないことが要因の1つと分析している。
2024年度の共通テストにおいては、高校3年生の78.8%が「情報Ⅰ」を利用する予定と回答。高校2年生でも6割以上が利用予定と回答した。その理由として「国公立大学を志望する場合に必須」という回答が95.8%に達している。
また、「情報Ⅰ」を利用すると決めた時期については、「高校1年生の4月から6月」という回答が最も多い。これは「情報Ⅰ」が受験科目に必須である「国公立大学への受験」を高校1年生の早期から見据えていると推測される。
一方で、「情報Ⅰ」の受験勉強について、ほかの教科と比べて時間を割いていないと回答した生徒が9割以上となっている。さらに、過去問の少なさや情報不足が生徒の負担を増大させている現状が浮き彫りとなった。生徒からは「配点が高いので悩みの種。勉強法がわからない『情報Ⅰ』が増えて負担が大きい」「模試のレベルのものが当日出題されるのか不安になる」といった声も上がっている。
「情報Ⅰ」の授業や学習について楽しいと感じるかという問いには、4割が「楽しい」と答えた。将来に役立つと感じる生徒は7割に達しているが、「楽しい」と感じた割合とは約27ポイントの開きがある。
今年度は「情報Ⅰ」が受験科目として導入される初めての年であるため、教育現場で試行錯誤が続いている。同社は、高校生の間で不安や混乱がありながらも、「情報Ⅰ」を楽しいと感じている人が4割を占め、将来に役立ちそうと感じている人が7割いることから、今後の職業選択に役立つ授業内容にアップデートされ、「より楽しい」と感じる教科になることを期待する所感をまとめている。