ニュース
【中高生2294名対象】高3生の8割が勉強にYouTubeを活用、高校生の約半数はYouTubeで進路情報を収集
2024年12月19日 08:25
スタディプラス株式会社のStudyplusトレンド研究所は、全国の中学生と高校生を対象に「学習時のスマホ活用、通塾に関する調査」を実施、その結果、学習時にはSNSを半数以上が利用、高3生の8割以上が勉強時にYouTubeを視聴することなどがわかった。
この調査は2024年10月22日から11月4日までに学習管理アプリ「Stydyplus」上で行い、2294名から回答を得たもの。
【調査概要】
調査対象:全国の「Studyplus」ユーザー(中学生・高校生)
回答者:2,294名
[属性分類]
中学1年生:78名/中学2年生:110名/中学3年生:387名
高校1年生:387名/高校2年生:438名/高校3年生:894名
調査方法:学習管理アプリ「Studyplus」上でアンケート回答を依頼し、オンラインで回答を回収
調査時期:2024年10月22日〜11月4日
同調査によると、高校3年生の81.8%が勉強の際にYouTubeを利用していることが明らかになった。中高生全体で見ると、76.5%が学習にYouTubeを利用する結果となっている。
中高生が学習時に視聴している動画コンテンツは、第1位が「授業動画」で、全体では81.6%を占めている。第2位は「勉強法動画(39.5%)」、第3位が「勉強のモチベーション動画(37.2%)」となっている。ただし、中学生では、「勉強のモチベーション動画」が第2位の結果となった。
勉強に利用する「お気に入りのYouTubeチャンネル」に関する調査では、葉一(はいち)氏の「とある男が授業してみた」が一番人気で、次に「Stardy - 河野玄斗の紙授業」「映像授業 Try IT(トライイット)」といった授業動画チャンネルが多くの回答を集めている。
一方、高校生の半数近くが進路情報の収集にYouTubeを利用していることが明らかとなった。進路情報の収集について、中高生ともに「受験・進路情報動画」の視聴が最も多く、高校生は53.2%という結果となっている。YouTubeによる進路情報の収集は、中学生が20〜30%台に留まるなど、高校生と比べて活用率が低い傾向となっている。
印象に残っている動画を聞いたところ、「総合型選抜の面接対策動画(高3)」「大学生に大学生活をインタビューした動画(高3)」のほか、キャンパスツアーや学校紹介動画などの回答が寄せられた。
また、学習時にSNSを利用している中高生は全体で44.6%を占めている。利用率が高いSNSは「LINE」と「Instagram」で、これらを活用して勉強方法の共有やモチベーションを維持するための記録を残すという回答が多い。中学生にはTikTokを利用する層も多く、「友人との勉強通話」「タイムラプス撮影」「勉強風景のライブ配信」といった独自の活用方法が広がっている。
通塾形態に関しては、高校生では個別指導塾(42.1%)に次いで映像授業やデジタル教材を活用する自立指導塾(35.2%)の割合が高く、集団指導塾(31.7%)を上回っており、デジタル教材を積極的に活用する傾向が強く見られる。一方で、中学生では従来型の集団指導塾(56.5%)が主流で、高校進学後にITを使った学習への切り替えが進むことがわかった。
なお、スマートフォンの利用については、中高生の7割が学習効率を高める工夫をしていると回答した。主に「タイマー機能(74.6%)」や「スクリーンタイム(時間制限)設定(70%)」「スマホ制限アプリ(53.3%)」などを利用しており、物理的にスマホを手放す中高生もいるなど、スマートフォンに触らない工夫も見られる。
今回の調査結果では、デジタルツールが中高生の学習や進路選択に不可欠であることが浮き彫りになっている。また、勉強にデジタルを積極的に取り入れる中高生が多い一方で、スマートフォンの利用を工夫する割合が高いことも判明した。