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【ドコモ調査】家庭学習のタブレット活用、約8割が有効と回答── 一方で「想像力が育ちにくい」との声も
2025年7月14日 12:15
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、全国の小中学生(α世代)を子供に持つ20代~60代の男女を対象に、家庭でのタブレット使用実態と子供の「想像力・表現力」の育成に関する調査を実施した。
調査の結果、家庭学習にタブレットの使用が「有効だと思う」と感じている保護者が約8割にのぼった。ただ、「記述力の低下」や、「わからないことに対して自分の頭で想像し、思考する能力が下がる」といったタブレット学習が一般化したことによる弊害も懸念している回答も集まっている。
また、子供に「想像力・表現力」を育ませたいと考えている保護者は半数以上となる一方で、想像力の育成方法が「わからない」との回答が集まり、そのギャップも課題として浮き彫りになった。
子供との夏休みの過ごし方についても併せて調査を実施。夏休みの過ごし方の悩みでは、「(子供が)ゲームや動画ばかりになる」という回答が第1位となった。ほかにも、「家での過ごし方がマンネリ化する」という回答が挙げられている。
調査名称:お子様のタブレット使用と想像力育成に関する調査
調査方法:ネオマーケ
実施時期:2025年6月19日(木)~6月23日(月)
調査対象:全国20~69歳の男女500人の小中学生の保護者
詳細は以下の通り。
・約80%の保護者がタブレットが学習に有効と回答
まず、タブレットの活用実態に関するアンケートを実施した結果、約80%の保護者が家庭学習にタブレットの使用が「有効だと思う」と回答した。
タブレット学習が一般化したことによる弊害としては、「紙に書く機会が減って記述力が落ちる」「わからないことに対して自分の頭で想像し、思考する能力が下がる」といった回答が上位5位以内に見られた。
タブレットが普及し、学びのコンテンツが増えている反面で、思考力や想像力の低下が生じ、知的能力の育成を妨げる子供の「知育ブレーキ」を多くの保護者が懸念していることがわかる。
・70%以上が「想像力・表現力」の向上で取り組んでいることはないと回答
子供に育んでほしい能力については、約半数の保護者が、自身が小・中学生のころと比較して「想像力・表現力」が低下していると感じていることがわかった。
子供に身に付けてほしい能力については、60%以上の保護者が「想像力・表現力」と回答。特に、タブレットを利用した学習においては「現代におけるテクノロジーを学ぶとともに、そこから新たな経験や発想ができるようになってほしい」や「調べればすぐわかってしまい、考えることをしなくなるのではないか」といった理由が挙げられ、保護者の大半が「想像力・表現力」を重視していることがわかった。
しかし、その一方で子供の「想像力・表現力」を育むために現在取り組んでいることが「ある」と回答した保護者は全体の約25%にとどまった。
その理由として、「何をさせたらいいのかわからないから」(47.1%)が最も多く、次いで「時間的な余裕がないから」(20.3%)という回答が集まった。「想像力・表現力」を重要視し、「育てたい」と考えている保護者が多くいる一方で、実際にはその約75%が実践できていないことが判明している。
・夏休みの悩みは子供がゲームや動画ばかりになること
夏休み中の「子供との家庭での過ごし方に関する悩み」について聞いたところ、「(子供が)ゲームや動画ばかりになる」(37.6%)や、「家での過ごし方がマンネリ化する」(34.4%)といった回答が寄せられた。
一方で、保護者が子供に夏休みの間にやってほしいことについては「普段はできない経験をさせたい」(36.0%)などの回答が見られた。
夏休み中のイベントに重視することとしても「体験や実験ができる」(36.6%)や「無料で参加できる」(34.6%)が多い結果となっている。
なおドコモでは、デジタル絵画にチャレンジしてみたい子供たちに向けて、ドコモショップにて、iPadを使ったデジタル絵画の描き方を楽しく学べる体験教室を開催している。参加費は無料。通年開催だが、夏休みの自由研究・絵画制作にも利用できる。