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中高生の約7割が疲労を自覚、年齢上昇とともに睡眠時間が減少

一般社団法人日本リカバリー協会が株式会社ベネクスと共同で、「ジュニア年代のリカバリー白書2025レポート Vol.1」を発表

一般社団法人日本リカバリー協会は、株式会社ベネクスと共同で「ジュニア年代のリカバリー白書2025レポート Vol.1」を2025年6月3日に発表した。調査では、幼稚園児から高校生までを対象に、リカバリー(休養・抗疲労)の実態を明らかにしている。

【調査概要】
期間:2025年3月31日~4月10日
方法:インターネット調査
調査対象:スクール運営のDXプラットフォーム「Sgrum(スグラム)」に登録の保護者
回答対象サンプル:幼稚園449人、小学生(低)468人、小学生(中)592人、小学生(高)670人、中学生738人、高校生295人

報告によると、中学生(69.2%)と高校生(65.8%)が日常的に疲労を感じており、中学入学がその転機となることが示された。

中学生(69.2%)と高校生(65.8%)が疲労を感じていると回答

調査では、学年が上がるにつれて「ひどく疲れた」と感じる割合が増加し、幼稚園児の3.3%に対し高校生では24.7%に達している。何らかの疲労を感じている生徒の総数は、幼稚園児の30.5%から中学生では69.2%まで増加し、高校生でも65.8%と高い水準を示した。

学年が上がるにつれて「ひどく疲れた」と感じる割合が増加

平日の睡眠時間は、学年が上がるにつれて徐々に短くなっている。中学生では「7時間以上8時間未満」が37.8%と最多となり、「6時間未満」が3.7%に。高校生では、「6時間未満」が13.2%まで増加し、最も多い層が「6時間以上7時間未満」(36.6%)という結果となっている。

平日に7時間以上の睡眠を確保できている高校生は、全体の50.2%に

一方、休日においては全体的に睡眠時間の増加が見られる。特に高校生の変化が顕著で、平日の「6時間未満」(13.2%)に対して休日は4.4%まで減少。8時間以上睡眠を取る生徒は平日の18.3%に対し、休日は59.3%に達した。

全体的に休日は睡眠時間が増加

また、年齢が上がるにつれて平日の就寝時刻が遅くなり、睡眠時間が短くなっている。中学生は22時台(47.4%)、高校生では23時台(41.8%)の就寝が最多で、24時以降の就寝も高校生では30.8%に達した。遅い就寝時刻が中高生の睡眠時間短縮の主要因となっており、高校生では24時以降の就寝が影響している。

平日は高校生の3割が24時以降に就寝

休日になると就寝時刻が後ろにシフトし、高校生では24時以降の就寝が39.4%まで増加。25時以降の就寝は11.4%となっている。起床時間も遅くなるため、結果的に睡眠時間は平日より長くなる傾向となった。

休日に中高生の就寝時刻が後ろにシフトする傾向が高い

学習時間は中高生で二極化が進んでおり、中学生では「ほとんど学習しない」生徒が20.1%、1時間以上学習する生徒は45.6%となった。高校生でも同様に、「ほとんど学習しない」生徒は38.0%、1時間以上学習する生徒が42.7%となっている。

学習する生徒としない生徒の二極化が進む

スマートフォンについては、幼稚園児の36.3%が使用していることが判明した。小学生は低学年の46.4%に対し、高学年では76.7%まで割合が増えている。中学生では、3時間以上の使用が19.4%、2時間以上が合計48.1%と急増し、高校生では3時間以上使用する割合が41.4%まで上昇。スマートフォンの長時間利用が一般化していることが明らかとなった。

小学生高学年からスマートフォンの使用時間が増加傾向に