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スタディポケット、教員用生成AIのライセンスを無償化

スタディポケット株式会社が、「スタディポケット for TEACHER」のライセンス利用料を2026年度(2026年4月1日~)の契約以降、期限の定めなく無償化(出典:スタディポケット株式会社、以下同じく)

スタディポケット株式会社は、同社が提供する教育支援AIプラットフォーム「スタディポケット for TEACHER」のライセンス利用料について、2026年4月1日(水)からすべての学校教育機関に対して無償化すると発表した。これにより、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校などで、期限なく無償で利用できる環境が整う。

無償化の範囲は、ライセンス利用料(ソフトウェア使用権)で、学校または自治体単位で導入するものが対象。既存ユーザーの継続利用についても無償対応となるが、詳細は問い合わせが必要。

スタディポケット for TEACHERは、授業スライドを自動生成する「AIスライド」や、黒板の板書計画・教材イラストを生成する「画像生成Pro」、「実現したいこと」を入力するだけで「オリジナルAI」を簡単に作成できる「プロンプトジェネレーター」などの機能を備えており、校務や教材作成の効率化を支援する。

チャット形式でスライドを生成できる「AIスライド」
「画像生成Pro」で、黒板全体のレイアウト案(板書計画)や教材用イラストを生成可能
教員が「オリジナルAI」を作成できる「プロンプトジェネレーター」

スタディポケットは、「コストが理由で生成AIを使えない」という状況をなくしたいという思いから、今回のライセンス無償化を決定。2年以上にわたる開発・運用の中で培った技術的知見と、継続的な企業努力によるコストダウンによって無償化を実現した。

ただし、校内研修・教員向け講座の実施や電話サポート、生成AIの個別サポート、導入時の人的支援、各自治体・学校の方針に応じた「生成AI活用ガイドライン」・校内ルールの策定支援については、今後も個別見積りにて対応する。また、児童生徒向けサービスの「スタディポケット for STUDENT」は、無償化の対象外だ。

スタディポケット株式会社 代表取締役CEO 山地 瞭氏

代表取締役CEOの山地 瞭氏は、教員や教育委員会の関係者と生成AIを学校に実装していくかを議論するなかで、「教員向けサービスの予算化が極めて難しい」という課題に直面してきた。

山地氏は、学校現場こそがAI利活用を加速させる上で最も重要な起点であるとして、「無償化により、全国すべての教員に教育現場に最適化した生成AIを行き渡らせる環境をようやく実現できた」とコメントしている。

■無償化の概要
対象サービス:スタディポケット for TEACHER(教員向けライセンス)
対象機関:全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校、義務教育学校など
開始:2026年度(2026年4月1日)より
※既存ユーザーの継続利用についても無償対応(要問い合わせ)
無償化範囲:ライセンス利用料(ソフトウェア使用権)、学校または自治体単位で導入するもの