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スタディポケット、「AI辞書」と「AI翻訳」のベータ版を提供

スタディポケット株式会社が、学校向け生成AIサービス「スタディポケット」において、「スタディポケット AI辞書」「スタディポケット AI翻訳」のベータ版を提供

スタディポケット株式会社は、学校向け生成AIサービス「スタディポケット」において新機能「スタディポケット AI辞書」「スタディポケット AI翻訳」のベータ版の提供を開始したと2025年9月1日に発表した。

スタディポケット AI辞書は、日本語や英語の意味と定義に加え、「やさしい日本語」による説明や黒板に板書するような図解生成に対応。文章の読み取りが苦手な児童生徒や日本語指導を必要とする児童生徒に配慮し、児童生徒の自立的な調べ学習を支援することを目的としている。図解機能は月30回まで利用可能だ。

「平安時代」で辞書検索した例。「やさしい説明」や「黒板に板書するような図解」を自動生成

スタディポケット AI翻訳は、20言語と「やさしい日本語」に対応しており、テキストのリアルタイム翻訳と音声読み上げが可能。語学学習支援を強化する「学習者モード」を搭載し、文の色分け表示や単語の働きと難易度などを表示することで、児童生徒の理解を深める設計とした。

「日本語」から「英語」への翻訳例。「学習者モード」を有効にすると、文法構造の解析結果も生成される

「日本語」から「やさしい日本語」、「母国語」から「やさしい日本語」への翻訳も可能で、母国語が日本語でない児童生徒の日本語学習や、指導にあたる教職員の「日本語指導を必要とする児童生徒への対応」での活用を支援する。

「日本語」から「やさしい日本語」への翻訳例。母国語が日本語でない児童生徒の利用を想定

これらの機能は、新たに設立されたスタディポケット社内の研究開発部門「スタディポケット 教育AIイノベーションラボ」(AIラボ)によって開発された。同ラボは、「AIが前提となる時代」の教育を見据え、今後1年以内に10〜20個の新サービスを開発する計画を掲げており、現場の声を取り入れた教育現場特化のAI活用を進める方針だ。

開発者であり、ファウンダーの鶴田浩之氏が研究開発を指揮する「スタディポケット 教育AIイノベーションラボ」

代表取締役であり、AIラボの研究代表を務める鶴田浩之氏は、生成AIの「導入ありき」ではなく生成AIが「日常の学びに自然に溶け込むこと」を目指しているという。今後も、汎用的な技術に限らず、規模は小さくとも教育現場にとって価値ある課題の解決に積極的に取り組む意向を示した。