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延べ1000人の生徒が受講、滋賀県の自動車教習所が小学生にネットリテラシー講習を実施

株式会社瀬田月輪自動車教習所が、2025年1月31日(金)に大津市立仰木小学校で、小学生向けのネットリテラシー講習を実施

株式会社瀬田月輪自動車教習所(滋賀県大津市)は、2025年1月31日(金)に大津市立仰木小学校で、小学生向けのネットリテラシー講習を実施すると発表した。

SNSを通じた犯罪被害は年々増加しており、警察庁の発表では2023年に139人の小学生が犯罪被害を受け、過去最多となった。特に女子小学生の被害が顕著で、オンラインゲーム内のボイスチャット機能やチャット機能、アプリ内のDM機能によって犯罪者と接触する例が報告されている。また、ネット上でのトラブルがいじめに発展する事例も増えている。

今回の講習は、SNSが日常生活に根付く中で、小学生が安全なネット利用の方法を学ぶとともに、犯罪被害を未然に防ぐ方法を知ることを目的としている。同教習所は、ネットやSNSの危険性やリスクに対し、SNSを「禁止する」のではなく「安全に活用する方法」を子供たちに伝え、子供たちが安心して成長できる環境を整えることを目指す。

同講習では、オンラインゲームやアプリのチャット・通話機能による見知らぬ人との接触リスクのほか、LINEやチャット上での小さな言葉の行き違いが大きな誤解を生み、友だちの間でトラブルを招く可能性を考え、誹謗中傷や不適切な投稿が引き起こす法的責任や社会的影響を学ぶ。

また、SNSの危険性をまとめたプリントを配布し、ペアワークによる話し合いの時間を設け、自分たちの言葉で意見交換して学びを深める仕組みを取り入れる。

ペアワークのイメージ

同教習所では、SNSマーケティングを積極的に活用しており、TikTokで16万人以上のフォロワーを持つ人気アカウント「だつりん先生」は、4年以上にわたる活動で多くの支持を集め、再生回数が累計2億回を突破。総いいね数は680万以上を記録した。同教習所は、SNSの活動を通じて「伝える難しさ」やDM機能の危険性を体感しており、普段から培っている「安全を伝える力」を活用して犯罪から身を守る方法を子供たちに伝えている。

瀬田月輪自動車教習所が運営するアカウント「だつりん先生」

同教習所は、これまでに大津市内の中学校、高校でSNS講習を実施し、受講した生徒は1000人以上に達している。これらの講習は、生徒だけでなく教育関係者からも高い評価を受けているという。

滋賀県立玉川高等学校での講習の様子
大津市立北大路中学校での講習の様子
大津市立粟津中学校での講習の様子

同教習所は、子供たちが犯罪に巻き込まれないSNS利用の知識を学び、地域全体で安全を守る意識を高めることを目指している。将来的には、こうした取り組みを全国的に展開することで、より多くの子供たちを守り、デジタル社会での健全な成長を支える仕組みを構築する考えだ。