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書籍紹介『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』

他者と自身の心を守るSNSの利用法をアドバイス

『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』(著者:浮世満理子/発行:株式会社日本能率協会マネジメントセンター)

SNSでのコミュニケーションが日常的になり、複数のSNSを使い分けることが当たり前となった現代。便利な一方で、トラブルの種にもなっています。教育現場では、SNSが引き起こすいじめや炎上問題を懸念する声も少なくありません。そんななか、SNSを見つめ直し、他者と自分の心を守るための利用法を紹介する書籍『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』が、株式会社日本能率協会マネジメントセンターより刊行されています。

著者の浮世満理子(うきよ まりこ)氏は、全心連公認上級プロフェッショナル心理カウンセラー。LINEなどのSNSを利用してカウンセリングを行う全国SNSカウンセリング協議会で、常務理事を務めています。浮世氏が、SNSのコミュニケーションで大切なキーワードとして挙げているのは「相手との距離の取り方」。同書では、LINEやInstagramなどのプラットフォームと、相手との関係性ごとに、幅広い世代に向けた利用法を紹介しています。

第1章「SNSコミュニケーションの特徴と心理」では、SNSごとの特徴・性質について解説。そのうえで、SNSを快適に使うための上手な使い分け方や、トラブルを避けるためのコツを紹介しています。筆者は、章の後半で「SNSはリアルな関係を補足するものとして活用することが、本来の正しい使い方」と強調。人との適切な距離を意識することが、円滑なコミュニケーションにつながるとしています。

「誤爆」や「テキストへの固執」など、SNSコミュニケーションのトラブル別の対応を紹介(同書34~35ページより)

第2章では、より具体的な悩みに着目。Facebookに知らない人から友達申請が来た場合の対応法など、SNS固有の悩みにQ&A方式で回答しています。また、LINEに関する相談では、小中高生の友人同士や家族間、仕事関係など、シチュエーション別にトラブルを回避するための秘訣を紹介しています。

Facebookで実際に起きた事例を紹介しながら、解決法をアドバイス(同書46~47ページより)

テキストによるコミュニケーションが主となるSNS。限られた文字数から相手の意図が読み取れず、“SNS疲れ”に陥るケースも少なくないようです。同書の中で、「SNS上にもリアルと同じように『人』が存在する」と語る筆者。SNSで発信する際には、その言葉で相手がどのような気持ちを抱くのかを想像することが、上手なコミュニケーションにつながると伝えています。

目次

第1章 SNSコミュニケーションの特徴と心理
1. SNSの媒体ごとの特徴
2. SNSを使用するうえでの心構え
3. 上手なSNSコミュニケーションの方法
4. SNSコミュニケーションの特徴
5. SNSのデメリット回避法とメリット活用法
6. SNSコミュニケーションの相手別対応
7. SNSコミュニケーションのトラブル別対応

第2章 SNSコミュニケーション悩み相談
1. Facebookの悩み相談
2. Twitterの悩み相談
3. Instagramの悩み相談
4. LINEの悩み相談
(1)小中高校生の友人同士
(2)ママ友などの女性同士
(3)男女の友人同士
(4)家族・親子関係
(5)義母・義父など義家族関係
(6)会社などの仕事関係

書誌情報

書名:『カウンセラーが悩み解決! SNSコミュニケーション』
著者:浮世満理子
発売日:2022年1月26日
定価:1,540円(本体1,400円+税10%)
判型:四六判
ページ数:192ページ
ISBN:9784820729839
発行:株式会社日本能率協会マネジメントセンター