ニュース

中高生のリテラシーを体験型ゲームで調査、3人に1人は不利な契約を見抜けず

契約リテラシーに関する意識実態調査

 GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社は、2025年8月6日と7日に開催された子供向け職業体験イベントにおいて、中高生を対象に契約リテラシー調査を実施した。怪しい契約を見破る体験型教育ゲームを使ったもので、中高生の3人に1人が自身に不利な契約を見抜けなかったという。

 調査は山口県下関市で開催された「しものせき未来創造jobフェア2025」内の子供向け職業イベントで行われた。山口県下関市内の中学生と高校生を対象に行い、373名から有効回答を得て、3問構成のゲーム正答数から割合を算出した。

 その結果、中高生の約96%が「今回が初めての契約体験」と答え、ゲームが3問あるうち全問正解は64.9%だったが、残る約35%の中高生は1問以上間違い、文書内容の確認漏れなどから不利な契約を見抜けなかったという。

中高生の3人に1人は、初めて見る契約書から“自身に不利な契約条件”を見抜けない

 体験した中高生からは「ぱっと見た感じでは良さそうでも、よく見ると自分にいいことがない」「小さな文字も見ることが大事」といった声が聞かれたという。

 一方、同イベントでは教員向けにも契約リテラシーに対する意識調査を実施。20名を対象に調査したところ、子供の契約トラブルではオンライン課金や友人間でのお金の貸し借りなど「少額から始まる金銭トラブル」への関心が高かった。

教員が関心を持った子供の契約トラブル

 さらに教員の85%が「契約」や「個人情報の取り扱い」を教える機会が不足と考えているほか、体験型学習の拡充はすべての教員が必要と答え、保護者を巻き込んだ学びの機会の創出を希望していることがわかった。

「契約」や「個人情報の取り扱い」を教える機会が不足
体験型学習を通じて契約に対する理解を進めることについて、すべての教員が「必要」と回答

 教員からは「授業では教科書を用いた説明や、トラブル事例を紹介する動画の視聴はあるものの、実践的な学習機会は十分に提供されていない」との声が寄せられている。