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NHKが体験型Web教材「メリ探」を公開、メディア・リテラシー×探究学習の授業や自習に

NHKが、メディア・リテラシー教育で活用できる体験型Web教材「メリ探(めりたん)」を9月1日に公開

日本放送協会(NHK)は、体験型Web教材「メリ探(めりたん)」を公開したと2025年9月1日に発表した。同教材は、情報を調べて伝える「探究学習」をテーマにしており、学校や地域で行うメディア・リテラシーを育成する取り組みに活用できる。

同教材では、普段の学習や生活の中で、情報を調べたり、伝えたりする場面を想定し「メディア・リテラシーが問われる状況」についてシミュレーション形式で体験が可能。学習者は「東京都渋谷区にある学校に通っている」という設定で、「インターネットなどで調べた情報をもとに、発表用のスライドを作る」というストーリーに沿って学習を進められる。

Webブラウザーで利用できる「メリ探」のトップ画面

教材で扱う主なテーマは、「情報源の確認」「AI画像の見分け方」「画像のアップとルーズ」「情報の取捨選択」「偽情報や誤情報に関する動画」などである。すべてのパートを「場面の提示」→「考えさせる『問題』」→「ポイントのまとめ」で構成しており、ネット社会における情報の正しい扱い方や、発信する際の注意点を学ぶことが可能だ。

SNSに投稿された「生成AIが生成した画像」について、気になるところを考える

利用方法は2通りあり、授業形式での提示用教材としてスクリーンなどに投影して使用する方法と、学習者がパソコンやタブレット端末を使って自習形式で進める方法がある。また、進行役と学習者の活動をまとめた教員向けの進行案も用意しており、授業設計の参考にできるよう配慮した。

教材画面・進行役・学習者の活動をまとめた進行案を用意

教材はインターネット環境があれば誰でも利用可能で、営利目的以外の教育活動であれば公的機関や地域コミュニティーなどでも利用可能となっている。教材の監修は、日本大学 文理学部教育学科の中橋 雄氏が担当しており、教材の対象は小学5年生以上から、中学生・高校生・大学生など幅広く利用できる。

NHKでは、メディア・リテラシーに関する情報をWebページで公開しており、メディア・リテラシー向上の取り組みとして、小学生向けや学生・社会人向けのさまざまなプロジェクトを進めている。