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Goodnotesが新機能を発表 手書き×AIで創造的な学びを支援し日本の教育にも注力

GoodnotesのCEO スティーブン・チャン氏(左)とCOO ミン・トラン氏

Goodnotes Limitedは2025年10月10日、東京・代官山で開催した戦略発表会において、創業者兼CEOのSteven Chan(スティーブン・チャン)氏が初来日し、日本市場に向けた事業戦略と複数の新機能を発表した。

デジタルノートアプリ「Goodnotes 6」を展開するGoodnotesは、2011年にロンドンで創業され、現在では世界2,500万人以上が利用するアプリへと成長している。法人導入数も拡大し、教育、建築、医療、法律など幅広い産業で活用されており、日本は法人ユーザー数で世界2位の市場であるとチャン氏は述べた。「日本はGoodnotesにとって非常に重要な市場であり、製品開発や成長を牽引してきた」と語り、日本ユーザーの手書き文化や創造性を尊重した取り組みを進めると語った。

また、COOのMinh Tran(ミン・トラン)氏も登壇し、日本市場におけるユーザーの積極的なフィードバックが新機能の開発を後押ししていることを紹介。さらに、「教育での存在感を高めることが、将来のビジネス成長にもつながる」とし、教育とビジネスの両領域をつなぐエコシステムの形成に注力する姿勢を示した。

教育分野に関しては、GIGAスクール構想によってデジタル化が進んだ日本のK-12教育に注目している。Goodnotesは以前から、Apple School Managerに登録している教育機関に対して無償提供を行っており、すでに国内外の2万校以上に導入されている。チャン氏は「日本ではGIGAスクール構想を通して、教室でのデジタルノートテイキングが当たり前になりつつあり、この世代の生徒たちが社会人になっても使い続けることが期待される」と語った。

今回発表された新機能には、無限キャンバスで共同編集が可能な「ホワイトボード」、ブロックベースのエディタを採用した「テキストドキュメント」、音声記録から議事録を自動生成する「Goodnotes AI」などが含まれる。さらに、最大50人までが同時に作業できる「リアルタイムコラボレーション」機能や、作業領域を確保しながらペン設定などをスムーズに切り替えられる新しいツールバーも紹介された。

ホワイトボード
テキストドキュメント
Goodnotes AI
リアルタイムコラボレーション

学習用途としては、Goodnotes AIが講義録音の転写と要約に対応し、コラボレーション機能を通じてクラスメイトとの共同制作も可能となるなど、教育現場における活用の幅も広がっている。

チャン氏は「効率だけでなく、人ならではの独創性がAI時代には重要になる」とし、日本市場と共に新しい働き方と学び方を築いていきたいとコメントした。