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非認知能力を育むボードゲーム開発を始動、お互いの良さを見つける「ヨイ出し」を支援

(左)株式会社Teacher Teacher 代表取締役の福田 遼氏、(右)同社代表取締役兼事業プロデューサーの秋山仁志氏

株式会社Teacher Teacherは、ボードゲームリゾートGAWと共同で、教育現場向けのオリジナルボードゲーム開発プロジェクトを開始した。

Teacher Teacherは、教育学・心理学に基づく非認知能力育成のノウハウを持ち、ポッドキャスト番組「子育てのラジオ『Teacher Teacher』」を配信するほか、フリースクール「コンコン」を運営。一方、GAWは長野県原村にあるボードゲーム体験施設で、体験型のコミュニケーション促進に取り組んでいる。

第5回 JAPAN PODCAST AWARDSでTeacher Teacherは、「大賞」と「教養部門の最優秀賞」を受賞
長野県原村にあるボードゲーム体験施設「GAW」では、最小6名からボードゲーム体験が可能

開発を進めるボードゲームは、お互いの「良いところ=ヨイ」を見つける「ヨイ出し」をテーマとして、小学生の自己肯定感や発想力・共感力を楽しみながら育むことが目的。2024年の冬からは、原村の小学生を招いたテストプレイを重ねている。

原村の小学生を招いて「ヨイ出し」をテーマとしたテストプレイを実施。1つのお題に対してどんないいところがあるか、みんなで意見を交わす

テストプレイでは、「牛乳」というお題に対して、「給食の時間に、牛乳をおかわりしたい人がたくさんいて、じゃんけんするくらい人気」「牛は自然の葉っぱを食べて育ちます。その牛からとれるので、牛乳はそもそも自然なものです」といったさまざまな「ヨイ出し」が子供から発表された。これまで「褒めることがうそっぽい」と感じることもあったが、「ヨイ出しのスキルを磨けば、相手にもいい形で伝わる」ということを大人が実感したという。

GAW代表のあだちちひろ氏は、「『ヨイ出し』は、子供も大人も笑顔にする魔法のような技術」として、子供がヨイ出しトレーニングをすることで、学校生活や友だちと過ごす日々がもっと楽しくなるきっかけになることを期待している。

また、Teacher Teacher 代表取締役の福田 遼氏は、「子供たちはすでにできていることがたくさんあって、成長のステップもたくさん踏んでいる。そこを見逃さず言葉にしてあげることで、アドラー心理学でいう『勇気が湧いてくる』状態になる」とコメントした。

ボードゲームの正式リリースは、2026年2月から3月を予定しており、まず教育機関向けに先行販売、その後一般向けに順次販売を開始する計画となっている。