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Apple、EDIX東京に初出展 注目は10万円切りの「MacBook Neo」

Appleは5月13日、東京ビッグサイトで開幕した「第17回 EDIX(教育総合展)東京」に初出展した。例年、GoogleやMicrosoftが出展しているのに対し、Appleはこれまで姿を見せていなかったが、教育市場で存在感を強める同社は、ついにブースを構えた。目玉は、3月に発売されたばかりの「 MacBook Neo 」。Apple Storeさながらのブースには、MacBook NeoやiPadなどの実機が並んだ。

Appleのブース(東京ビッグサイト東8ホール)
MacBook NeoやiPadが並ぶ

10万円を切る価格が魅力、MacBook Neo

MacBook Neo

MacBook Neoは、Appleが教育市場を強く意識して投入した13インチのエントリーモデル。価格は99,800円(税込)からで、学生・教職員価格は84,800円(税込)から購入できる。価格高騰が続くPC市場において、10万円を切る価格帯は大きな魅力だ。

本体はA18 Proプロセッサーを搭載し、6コアCPU、5コアGPU、16コアNeural Engineで構成される。メモリは8GB、ストレージは256GBと512GBの2モデルから選べる。Liquid Retinaディスプレイ、最大16時間のバッテリー駆動、Touch ID(512GBモデル)などにも対応。カラーはシルバー、ブラッシュ、シトラス、インディゴの4色を展開し、重量は約1.23kgと軽量である。

体験セッション「The Lab」を併催

ブースでは、Appleスタッフと一緒にMacやiPadを使いながら同社の教育ソリューションを体感できるセッション「 The Lab 」も開催されている。「 学習意欲を引き出す 」「 表現する力を育む 」「 長く使い続ける 」「 可能性を解き放つ 」の4つのトピックを軸に、教育現場での活用イメージを具体的に共有する内容となっている。

教育分野はAppleロゴが赤

「学習意欲を引き出す」では、Apple Creator Studioに含まれるプレゼンテーションツール「 Keynote 」と画像編集アプリ「 Pixelmator Pro 」を使い、洗練されたプレゼンテーションやソーシャルメディアへの投稿づくりを体験できる。

AIを活用した画像編集や手書きのデザインを通じて、子供の表現の幅を広げると同時に、教員の教材作成も効率化できる。豊かな表現が可能になることで、「やってみたい」「伝えたい」といった子供の学ぶ意欲を引き出す設計だという。

画像を選び、AIに「床を木目調に変更して」と指示をすると瞬時に変わった
Pixelmator Proには、SNS投稿などさまざまな用途に対応したテンプレートが用意されている
テンプレートの男性画像を女性に差し替えた例。エフェクトはそのまま引き継がれている

「表現する力を育む」では、3DモデルやAR(拡張現実)を使って学習対象を視覚的に理解できる教育用アプリケーション「 Foxar 」を体験できる。月の満ち欠けや地球の地形などをテーマに、ピンチイン・ピンチアウト、回転といった操作をしながら、自在に動かして臨場感をもって学べる。

ARモードでは、iPadのカメラが周囲の空間を認識し、目の前のテーブルや床の上に地球や月が出現。3Dオブジェクトがその場に固定されるため、体を動かして近づいたり覗き込んだりしながら、さまざまな角度から観察できる。平面では捉えにくい構造を、立体的な動きとともに体感的に学べるのが特長だ。

ARで地球を立体的に表示。平面の教材では得られない学びで興味・関心を引き出す

「長く使い続ける」は、耐久性だけでなく、AIを活用しながら長く使い続けられる環境を体験できるセッションだ。MacBook Neoは、Appleシリコンによって、 AIをクラウドに頼らずデバイス上で動かせるのが強み 。そのため、機密性の高い生徒のデータも安心・安全に扱えるのが特長だ。

体験デモでは、学期末の成績評価を想定し、生徒の学習データを分析するケースを試した。ノートアプリ「 Craft 」上にある生徒個人のファイルを複数読み込み、「すべての文書を参照してデータを統合し、最新の学習報告書の下書きを作成して」とプロンプトを入力すると、AIがそれらを分析して下書きを作成した。

ノートアプリ「Craft」上にある生徒のファイルを複数読み込み、「最新の学習報告書の下書きを作成して」とAIに指示する
AIが瞬時にデータを分析。MacBook Neoはクラウドを経由せずAIを利用できるため、生徒データも安心・安全に扱える

「可能性を解き放つ」では、Appleの「 クラスルーム 」と「 GoodNotes 」を組み合わせた授業展開を紹介。クラスルームは、教員が生徒それぞれの画面をリアルタイムに把握できる授業支援アプリで、生徒個別にアドバイスを送ったり、デバイスをロックしたりすることも可能。授業中の細やかなサポートと制限を両立できる。

今回紹介されたのは、クラスルームの「計画」機能。授業ごとに実施したいアクションを事前に設定しておくことで、限られた授業時間を効率的に使えるようになる。

たとえば、見せたいWebサイトを「計画」に登録しておけば、授業中に生徒全員の画面へ一斉に表示することが可能。GoodNotesのワークシートも同様に「計画」に組み込んでおけば、生徒は自分の手元のiPadで該当のワークシートをすぐに開いて取り組める。事前準備と当日の操作をひとつのフローでつなげることで、授業の流れを止めずに教材を切り替えられるのが大きな特長だ。

クラスルームの「計画」の画面
生徒側の画面。教師から見るべきサイトやワークシートが自動的に表示される

なお、 The Labは予約制 となっており、Apple EventsのWebサイトから登録できる。各回の内容は共通で、当日受付は各日11時25分まで。

また、この日はAppleのワールドワイド教育プロダクトマーケティング担当 シニアディレクターであるリヒティ・ドミニク氏の特別講演が行われた。この内容については、別記事で紹介する。