ニュース

教員作成のプロンプトを表彰、「学校版プロンプト大賞」の入賞作品を発表

株式会社FCEが「第1回 学校版プロンプト大賞」を開催し、教員から寄せられた180を超えるプロンプトから受賞作品を発表

株式会社FCEは、同社が主催した「第1回 学校版プロンプト大賞」の受賞作品を2025年5月1日に発表した。同企画は、教職員による生成AI活用の知見を共有し、教育現場のDXと働き方改革を後押しする目的で開催したもの。

同企画では、2024年12月26日から2025年2月28日にかけて、全国の小学校・中学校・高校の教員を対象にプロンプト(生成AIへの指示文)を募集。180件を超える応募の中から、有識者による審査を経て「最優秀賞」「優秀賞」などを決定した。

大賞には、大手前高松中学・高等学校教諭の村山翔平氏による「教師の授業準備・学習支援・評価を効率化するオールインワンAIアシスタント」が選ばれた。このプロンプトは、授業計画案や授業導入アイデア、理解度チェックのためのクイズ問題など、7項目をまとめて出力できるのが特徴。

対象学年・科目、授業のテーマ・ねらい、授業時間、生徒の特徴などをフォームに入力してプロンプト生成を指示
アクティブラーニング型の授業計画案のほか、生徒の関心を引く導入アイデア、視覚的にわかりやすい教材案などが生成される

FCEは、同社が提供する教職員向けの生成AI活用支援プラットフォーム「FCEプロンプトゲートアカデミック」による同作品のデモ動画を公開している。デモ動画では、以下の内容をフォームに入力し、ChatGPT 4oが授業計画案や導入アイデアを生成する様子を確認可能だ。

[対象学年]:中学1年生・国語
[授業のテーマ]:竹取物語
[授業のねらい]:歴史的仮名遣いや文語の言葉遣いについて理解する
[授業時間]:45分×7コマ
[授業の進め方]:音読→語句調べ→解説→振り返り
[生徒の特徴]:やや集中力に欠ける

優秀賞には、通知表の所見チェックを支援する斉田俊平氏(大阪市立今里小学校)、部活動メニュー作成を支援する高橋宏和氏(鹿角市立十和田中学校)、総合探究の要録に記載する文章の作成を支援する合田 意氏(大手前高松中学・高等学校)のプロンプトが選ばれた。

また、特別支援教育や教員研修、児童生徒向け活動支援を対象とした「教職員利活用賞」と「児童生徒利活用賞」も設けており、学校現場の多様なニーズに応じたAI活用例が評価された。例えば、「写真から保護者向け通信文を生成」「道徳授業で対話するAIクラスメート」「新任教員向けクレーム対応練習」など、実践的で即効性の高いプロンプトが多数受賞している。

受賞プロンプトは、FCEプロンプトゲートアカデミックに掲載し、教員による業務効率化や授業改善に寄与するリソースとして活用するという。5月15日(木)と27日(火)には、無料のWebセミナーを開催。優秀賞を受賞した合田氏が生成AIの活用効果のほか、授業や進路指導での具体的な活用方法などを紹介する予定だ。なお、セミナー登録者とメルマガ登録者には、受賞作品の一部を進呈する。

セミナーの概要は、以下の通り。

名称:生成AI導入のリアルとは? DXハイスクール校が実践する働き方改革事例
開催日時:
 5月15日(木)16時~17時
 5月27日(火)16時~17時
講師:大手前高松中学・高等学校 学園連携推進室長・広報部長 合田 意氏
申し込み:専用フォームより

●第一回学校版プロンプト大賞 大賞作品紹介 1