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教育向けに長距離 Wi-Fi「IEEE 802.11ah」を参考出品、太陽光パネルでカメラも稼働、フルノシステムズ

――第13回教育総合展「EDIX東京」展示会場レポート⑤

第13回教育総合展「EDIX東京」で見た、編集部が注目する製品・サービスを紹介したい。今回は、株式会社フルノシステムズ。同社のブースでは、「Wi-Fi 802.11ahで広がる未来」と題したコーナーで、IEEE 802.11ahの製品を参考出品し、応用例を紹介していた。

フルノシステムズのブース

第13回 EDIX(教育 総合展)東京レポート 目次

  • ・学校が変わり始めた!先生と子どもが幸せに学ぶために、テクノロジーが実現できること――EDIX東京 日本マイクロソフトブース 特別レポート[SPONSORED]
  • ・幼稚園や保育園も進むIT化。連絡帳から学習ロボットまで、ITツールがどんどん身近に
  • ・【動画で見る】なぞるだけで自動翻訳&発語するペン型スキャナー辞書「NazoritAI Pro」、サインウェーブ
  • ・【動画で見る】教室の電子黒板で校内放送を視聴、Zoomと連携した遠隔アプリとプログラミングロボット、エルモ
  • ・【動画で見る】学校にプロ向け配信環境を!撮影・編集・配信をトータルで提案するBlackmagic Design
  • ・【動画で見る】AIとデータサイエンスを駆使して個別最適な学びを実現する学習支援、コニカミノルタのtomoLinks
  • ・【動画で見る】授業クラウドでGoogle Classroomの教材を他校の教員と簡単に共有できる、チエルのInterCLASS Learning Share
  • ・【動画で見る】自動出欠確認や課題提出、ハイフレックス授業をサポートするZoomの拡張機能「Class」
  • ・マイクラ、micro:bit、ロボット、EDIX東京で見たプログラミング教材を紹介
  • ・オンライン授業で学生の画面を見ながら指導できる、ワッセイ・ソフトウェア・テクノロジー
  • ・教育向けに長距離 Wi-Fi「IEEE 802.ah」を参考出品、太陽光パネルでカメラも稼働、フルノシステムズ
  • ・自動採点・記憶定着・進捗管理はデジタルでサポート、EDIXで見た今どきの個別教材
  • ・Apple、iPad活用の先に見えてきた、Macを活用する学習環境
  • ・Google、教師用Chromebookや連携ソリューションを充実、新しい学びに向かって
  • ・日本マイクロソフト、これからの「学び方・教え方・働き方」に必要な教育ソリューションを展示
  • ・EDIX東京 今年の会場案内図
  • IEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)はWi-Fi技術の一種だが、Wi-Fi 6(802.11ax)やWi-Fi 5(IEE 802.11ac)などとは性質や使い方が異なる。通常のWi-Fi規格が高速大容量を目指したのに対し、1kmほどの長距離や低消費電力を特徴としている。周波数は920MHz帯を使う。

    その特徴から、農業や災害対策、社会インフラ監視、製造業など、センサーからの信号を送信する用途などが想定されている。教育の分野でいうと、学校の校庭などを含んだ全域をカバーすることから、学校校門の防犯や、学校の戸締まり、体育館などにも使えるとブースでは説明されていた。

    サブGHz帯を使った長距離と低消費電力の無線通信としてはLPWAの各技術もある。ブースでは、一般的なLPWAではできない点として、ライブ映像配信をデモしていた。IEEE 802.11ahでは帯域幅に1MHz幅、2MHz幅、4MHz幅の3種類がある。デモでは、1MHz幅と4MHz帯の2種類でライブ映像を配信し、1MHz幅では動きがぎこちないが防犯レベルなら問題ないこと、4MHz幅なら普通に見えることを見せていた。

    左の会場映像が1MHz幅、右の女の子の映像が4MHz幅
    IEEE 802.11ah対応アクセスポイント、高感度カメラ、太陽光電池パネルを組み合わせた映像配信

    ブースでは、フルノシステムズのIEEE 802.11ah対応アクセスポイント(参考出品)に、親会社の古野電気が開発中の高感度カメラ(参考出品)を組み合わせ、さらに太陽光パネルと組み合わせた映像配信をデモしていた。

    IEEE 802.11ah対応アクセスポイント(参考出品)
    高感度カメラ(参考出品)
    太陽光電池パネル

    そのほか、IEEE 802.11ah通信の付いた温湿度CO2センサーや、通信試験用の他メーカー製IEEE 802.11ah対応タブレットなども展示していた。

    なお、IEEE 802.11ahはまだ国内で認可されていない。ブースの説明では、2022年夏に法令化する予定で、その後の秋ごろに商品化を考えているという。

    IEEE 802.11ah通信の付いた温湿度CO2センサー
    通信試験用のIEEE 802.11ah対応タブレット