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自分らしく過ごせる安全な居場所を、千葉県が不登校支援にメタバースを導入

千葉県が「メタバースを活用した不登校児童生徒支援事業」の業務委託に、レノボ・ジャパン合同会社と大日本印刷株式会社が開発したラーニングシステムを採択(出典:レノボ・ジャパン合同会社)

レノボ・ジャパン合同会社は、千葉県に在住・在学する不登校の小学生と中学生に向け、3Dメタバースを活用した居場所「放課後メタバースちば~こさぽんの家~」の提供を開始した。

この取り組みでは、千葉県が「メタバースを活用した不登校児童生徒支援事業」の業務委託に、レノボ・ジャパン合同会社と大日本印刷株式会社が開発したラーニングシステムを採択。不登校の児童生徒が孤立せず、安心して自分らしく過ごせる第3の居場所をメタバース空間上に作ることを目的としている。

メタバース空間内では、子供たちを見守る「オンライン支援員」や、会話や支援のきっかけとなるマスコットキャラクター「こさぽん」がアバターとして登場し、児童生徒とのコミュニケーションを図る。

千葉県子どもと親のサポートセンターのマスコットキャラクター「こさぽん」がアバターで登場(出典:レノボ・ジャパン合同会社)

さらに、探究的な学びを重視し、従来の教室を模したスペースだけでなく、屋外をイメージしたイベント広場も設置。クイズ大会などのイベントを実施し、子供たちが興味を持って参加できるように工夫している。また、学びだけでなく、人との関わりや社会との接点を築く空間として活用する予定だ。

児童生徒が探究学習を行うことができる、イベント広場を新設(出典:レノボ・ジャパン合同会社)

事業の運営は、千葉県教育委員会からの業務委託を受けた株式会社JMCが中心となり、複数のパートナーや有識者と連携して行う。なお、2023年度から提供が始まったレノボとDNPの「メタバース・スクール」は、東京都や静岡県などを含む128の自治体で導入実績があるという。

レノボは、メタバース空間における「探究的な学び」の実践を今後も推進。子供たちの「好き」や「得意」を育む支援を強化し、全国の自治体や教育現場の活動を支援する考えだ。