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富山市がメタバースで不登校支援を開始、DNPとレノボが児童生徒に「第三の居場所」を提供

富山市教育委員会が、不登校の児童生徒を支援する取り組みとして、GIGA端末と3Dメタバースを活用したラーニングシステムの運用を開始(出典:大日本印刷株式会社)

富山市教育委員会は、不登校の児童生徒を支援するための新たな取り組みとして、GIGA端末と3Dメタバースを活用したラーニングシステムの運用を開始した。

富山市は、不登校児童生徒支援事業「教育におけるメタバース活用」に係る運用支援等業務委託」に大日本印刷株式会社とレノボ・ジャパン合同会社を採択。両社の協力のもと、3Dメタバース空間を活用したラーニングシステムを運用する。

この取り組みでは、富山市内の小学校64校と中学校26校を対象に、アバターで活動できる仮想空間を用意。不登校の児童生徒の交流のほか、子供たちが社会とつながる場として活用できるよう、Web学習コンテンツやオンライン支援員による体験活動を用意した。

メタバース空間では、子供同士の交流だけでなく、教育相談員や臨床心理士とアバターを介して相談できる機能も備わっており、学習だけでなく心理面の支援にも力を入れる。

富山市教育委員会は、メタバース空間を「第三の居場所」と位置付けており、子供たちが自分のペースで社会とつながる機会を持ち、自立に向けた学びを進められるよう支援する方針を示している。利用登録者向けの「ウェルカム・セッション」も予定されており、段階的な導入が進んでいるという。

大日本印刷とレノボ・ジャパンは、全国128自治体へサービスを提供してきた実績があり、GIGA端末の普及を生かした柔軟な学びの場づくりを進めている。