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子供が読書にハマる「ヨンデミー」を豊橋市の公立小に導入、全学年で実証実験

株式会社Yondemyが、愛知県の豊橋市立津田小学校と豊橋市立豊小学校で「ヨンデミー」を活用した読書教育に関する実証実験を開始

株式会社Yondemyが運営する、オンライン読書教育「ヨンデミー」が、全国で初めて公立小学校で実証実験を開始する。

ヨンデミーは、「読書は、一生モノの習い事」をテーマに、AIヨンデミー先生のサポートと、ゲーム感覚で楽しめるアプリによって、子供が読書にハマるオンライン習い事。

実証実験は、愛知県豊橋市内の公立小学校2校にて、全学年を対象に実施する。読書の時間に「ヨンデミー」を導入することで、子供たちが自然に本に親しむ環境を作り、読書習慣を育んでいく。

2025年6月より愛知県にある豊橋市立津田小学校で実施開始予定。毎日の昼に設けられた10分間の読書タイムと、家庭を中心に「ヨンデミー」を活用。9月からは、豊橋市立豊小学校で実施開始予定。週1回の朝の読書時間と、家庭を中心に「ヨンデミー」を利用する。

さらに、今回実証実験では、豊橋市内の小学校教材・図書の納入を担う地域の老舗書店「豊川堂」と連携。「ヨンデミー」と学校図書館との連携をサポートし、校内での円滑な運用を実現するためのオペレーション体制を整備する予定だ。

具体的には、豊川堂が一元的に管理している豊橋市内の全小学校に納入した図書の書籍データと、「ヨンデミー」とのデータ連携を実現。これにより、各校の図書館にある本の中から、子供一人ひとりにぴったりの本を選書する。

実証実験の背景としては、子供の読書離れの懸念が挙げられている。

全国学校図書館協議会「学校読書調査」によると、2024年に小学4年生から6年生の1カ月間の平均読書冊数が過去最多の13.8冊を記録し、読書量の増加傾向がある。一方で同調査によると、2021年から2024年の間に「1カ月間に1冊も本を読まない」割合は3%増加。読書を楽しむ子供と、まったく本を読まない子供との間で、二極化が進んでいるという。

また、冊数ではなく時間に着目すると、株式会社ベネッセコーポレーション「小学生から高校生の読書に関する7年間の追跡調査データ」では、2015年から2022年の間に、小学生の1日あたりの平均読書時間が3分減少している。

子供の読書離れの懸念

加えて、文化庁「国語に関する世論調査」によると、学年が上がるにつれて読書量は減少し、大人の不読層も増加傾向にある。Yondemyによると、以上の背景から児童期における確かな読書習慣の定着が、ますます重要な課題となるという。

こうした状況は、今回の実験導入校2学校にもある。

豊橋市立豊小学校が公開している令和6年度後期の学校評価における、保護者対象のアンケートで「子供は家庭ですすんで本を読んでいる」に「そう思う」と答えた割合は全体の約14%となった。これは幅広く学校生活や教育活動に関して調査した全20項目のうち、最も低い割合だった。

保護者を対象としたアンケート結果

また、児童を対象としたアンケートでは「学校で本をたくさん読んでいる」に「そう思う」と答えた割合は全体の約23%で、こちらも全17項目のうち、最も低い割合となっている。

児童を対象としたアンケート結果

こうした中で、ヨンデミーが教育委員会や学校のニーズと合致しているとの評価から、教育現場での実証実験が決定した。