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対面での学びが難しい子供向け「中等部メタバース校」を提供

monoAI technology株式会社が、株式会社アットマーク・ラーニングが開校する「EuLa通信制中等部」に、2Dメタバースを活用したメタバース校を提供

monoAI technology株式会社は、株式会社アットマーク・ラーニングと連携し、2025年4月に開校する「EuLa通信制中等部」のメタバース校を開発した。同校では、対面での学びが難しい子供たちに向け、2Dメタバース「ZEP」を活用し、どこにいても学び続けられる環境を提供する。

近年、日本では不登校の児童生徒が増加傾向にあり、2024年度の文部科学省調査では、小中学校で約34.6万人が不登校と認定されている。特に、不登校生徒の55%が90日以上欠席しており、長期化が深刻な課題となっている。アットマーク・ラーニングは、広域通信制高校や学習センターを運営した実績を生かし、不登校を「学びの断絶」としない教育環境としてメタバース校の開発に至った。

同校は、発達障害の子供のほか、学習や集団生活に困難を抱える子供を対象としており、生徒がリラックスして学べるように従来の学校とは異なるデザインを採用。学校を連想させる要素を排除し、落ち着いた色調や植物を配置することで、心理的な負担の軽減を図る。

生徒が安心して学べる空間づくりに注力し、学校を思い出させない落ち着いたデザインを採用(開発中のイメージ)

さらに、学習エリアとコミュニケーションスペースを分けることで、生徒が自分のペースで学べる環境を整える。学習エリアには、オンライン授業の受講後に個別で集中できるスペースのほか、教員に相談できる職員室を設置。一方で、コミュニケーションスペースには、生徒同士が交流できる場や、学校からの情報を確認できるエリアを設ける予定だ。

monoAI technologyは、今後もメタバース技術を活用し、不登校や学習困難を抱える生徒が安心して学び続けられる環境の整備を進め、学びの多様性を広げることを目指すとしている。