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75%の生徒が進路相談で「AI先生」が役立ったと回答

不登校生徒のキャリア支援に関する研究結果を発表、成基

株式会社成基が生成AIを活用した不登校生徒のキャリア支援に関する研究成果を発表

株式会社成基は、2024年9月28日に開催された「AI時代の教育学会 第6回年次大会」において、生成AIを活用した不登校生徒のキャリア支援に関する研究成果を発表した。

同社では、不登校問題への取り組みとして2023年6月にオンラインフリースクール「シンガク」を開校した。同スクールでは、株式会社すららネットのICT教材「すらら」や、メタバース教室を活用して授業を行い、ゲームを通じた学びの場を提供している。

同スクールでは、不登校の児童生徒に進路の明確化や自己理解を深める個別授業も実施している。しかし、週1回の対話では不十分という課題があり、札幌国際大学基盤教育部の安井政樹准教授と共同で生成AIを活用した取り組みを研究してきた。

同研究では、株式会社みんがくの「スクールAI」を利用し、教師の写真や話し方、口癖を取り入れたキャラクター「AIの村上先生」を開発。週1回のコーチングセッションと併用して中学3年生と毎週対話し、進路不安を軽減する手助けを行った。

同社が開発した「AIの村上先生」

その結果、中学3年生の75%が「AIの村上先生」が進路相談に役立ったと回答した。一方で、心理的な不安の軽減に関しては、人間の教師との協働が重要であることが明らかになったという。

同社は、不登校の子供たちの社会的な自立を支援するためのキャリア開発・キャリア支援の分野で生成AIが有効であるとして、さらに生成AIの活用を拡大する方針としている。