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α世代とZ世代に聞いた、「はじめて○○したのはいつ?」

α世代とZ世代の意識調査の結果を発表、日本インフォメーション

日本インフォメーション株式会社がα世代に関する意識・実態調査の結果を発表

日本インフォメーション株式会社は、2010年以降に生まれた「α世代(アルファ世代)」の特徴や実態について、1990年代後半から2000年代序盤に生まれたZ世代との比較を中心に調査を実施し、結果を発表した。

同調査では、「初めて○○したのはいつ?」という質問で行動や体験に関する年齢を調べた。同社は、α世代はZ世代を上回るスピードで、いずれも早熟化が見られたと分析。α世代の価値観は保護者を通じて家庭での購買動向に影響を与えるため、α世代を意識したマーケティング戦略が求められることをコメントしている。

調査概要

・調査地域:日本全国
・調査対象:13〜18歳 中学生・高校生男女
・調査実施期間:2024年7月23日~7月24日
・調査手法:LINEリサーチ プラットフォーム利用の調査
・サンプルサイズ:有効回収計 917サンプル

調査対象とサンプルの分布表

①各世代の定義
Z世代は1990年代後半~2000年代序盤に生まれた世代を指す。幼少期・小学校・中学校のころにiPhoneやTwitterが登場するなど、幼いうちからデジタル端末に慣れ親しんでいる。高校・大学・社会人初期にコロナ禍を経験している。

α世代は2010年~2024年ごろに生まれた世代を指す。生まれたときからスマートフォンやSNSが当たり前にある環境で育ち、Z世代よりもさらにデジタルネイティブと言われている。小学校・中学校でコロナ禍を経験した。

今回の調査では、現在の中学1年生~中学2年生(13歳~14歳)をα世代、中学3年生~高校3年生(14歳~18歳)をZ世代と区分した。

各世代の区分

②普段使っているもの
普段使っているデバイスのうち、使用率が50%以上のものを見ると、スマホは両世代ともに9割以上が所有し、タブレットは5割~6割だった。

テレビは、Z世代の5割に対して、α世代が6割とやや高くなっている。

ゲーム機は、Z世代の4割に対して、α世代では7割と、使用率に大きく差が出た。日本インフォメーションでは、コロナ禍により、友達とオンラインゲーム上で遊ぶという形式が定着したのではないかと分析している。

普段利用している機器の割合

■「はじめて○○したのはいつ?」
③初めてスマホを買ってもらったのはいつ?
初めてスマートフォンを買ってもらった時期については、Z世代では小学6年生~高校1年生(平均年齢13歳)がボリュームゾーンだったのに対して、α世代は小学5年生~中学1年生(平均年齢11歳)となった。

初めてスマートフォンを買ってもらったときの年齢

④初めてパソコンもしくはタブレットを勉強に使ったのはいつ?
初めてパソコンやタブレット端末を利用した時期を聞いたところ、Z世代は中学1年生が最多となり、α世代は小学4年生という結果だった。

同社では、GIGAスクール構想やコロナ禍により2020年にはほとんどの小中学校で一人一台教育用端末が配布され、それ以前と以後の世代での違いに影響したと推測している。

パソコンかタブレット端末を初めて勉強に使ったときの年齢

⑤初めてプログラミング教育を受けたのはいつ?
同様に、初めてプログラミング教育を受けた時期については、α世代では71.2%が小学生のうちにプログラミング教育を受け始めている。

初めてプログラミング教育を受けたときの年齢

⑥初めてオンラインゲームで知らない他人とプレイしたのはいつ?
また、知らない人とゲームをプレイし始めた年齢として、α世代では平均9歳という結果になった。

オンラインゲームで初めて他人とプレイしたときの年齢

⑦初めてSNSで他人と連絡など交流したのはいつ?
α世代は小学6年生、Z世代は中学1年生と、世代間の差はあまり見られなかった。

また、α世代では8割、Z世代では9割がSNS上で知らない人と交流したことがあると回答し、オンラインで他人と交流することに抵抗がない様子がうかがえる。同社は、相手に個人情報を教えてしまったり、実際に会って犯罪に巻き込まれるといったトラブルが多発しているので、親子間でルールを決めるなど、リスクを認識して対策する必要があるとコメントしている。

初めてSNSで他人と交流したときの年齢

⑧初めてメイクをしたのはいつ?(女性ベース)
初めてメイクをした時期について、Z世代は中学校進学を境に中学1年生から高校1年生の間を同程度の割合で推移しているのに対し、α世代では小学6年生から中学1年生で始める割合が高い。早い時期からSNSに触れ、情報感度が高いことが影響していると思われる。

初めてメイクをした年齢

■キャッシュレス決済の利用
⑨キャッシュレス決済の利用状況
α世代は5割、Z世代は7割がキャッシュレス決済を利用しているという結果になり、いずれの世代もキャッシュレス化が進んでいる様子が見られた。

キャッシュレス決済の利用率

⑩キャッシュレス決済の種類(利用者ベース)
「キャッシュレス決済を利用している」と回答したユーザーにキャッシュレス決済の種類を確認したところ、いずれの世代も「交通系電子マネー」「QRコード決済」の2つが多数を占めた。

利用しているキャッシュレス決済の種類

■興味関心と将来
⑪興味関心があることTOP10
上位項目はおおよそ同じ傾向にあるが、「ゲーム」はZ世代が4位なのに対し、α世代では2位となった。

さらに、α世代の男性では唯一「プログラミング」「人工知能(AI)」がTOP10にランクインしている。

性別の違いでは、1位と2位を占めるのが男性は「ゲーム」「アニメ・漫画」、女性は「音楽」「SNSを見ること」と傾向が分かれる。平均選択個数はα世代が5.91、Z世代が5.19と、ややα世代の方が関心意欲が高い。

興味や関心があることのTOP10

⑫将来なりたいと思うもの、やりたいと思うことTOP10
世代間の差はあまり見られず、上位3位の項目はα世代とZ世代で同じ結果となった。「自分らしく生きていきたい」「趣味や自分の好きなことに時間を割きたい」「無理せずマイペースに仕事をしたい」と、自分を大切にしてマイペースにいきたいという気持ちが強く見られた。

将来なりたいと思うもの、やりたいと思うことTOP10