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千葉県松戸市、県立小金高校とSDGs探究活動を実施

71チームと校外活動4チームが活動を報告

千葉県立小金高等学校

 千葉県松戸市はSDGsに関する取り組みの一環から、同市にある千葉県立小金高校のSDGs探究活動を5月28日に紹介した。具体的には、現在の3年生が71チームに分かれて探究学習に取り組み、5月15日に成果発表会を実施したもの。さらにSDGsを探究したいという生徒で構成した校外活動の4チームは、活動報告のプレゼンテーションに挑んだ。

 今回、成果発表をした小金高校の71チームは、「暮らしと健康」(26チーム)、「防災」(27チーム)、「国際理解」(18チーム)という3つのテーマについて課題を抽出して解決に向けた取り組みや考察を深めてきた。

 5月15日に同校の体育館で開催された「2024 58期生 総合的な探究の時間 成果発表会」では、各チームがプレゼンボードに探究内容を掲示し、来場者へこれまでの取り組みや今後の活動内容を紹介した。

各チームによる探究内容の提示

 校外活動の4チームは、協力企業や教育関係者、松戸市関係者などコラボレーションやサポートをしたメンバーなどの前で活動内容をプレゼンテーションした。

校外活動チームのプレゼンテーション

 参加の4チームと活動内容は以下の通り。

①チームオーシャンズ
「マイクロプラスチック・アクセサリー Reduce大作戦~海の豊かさを守ろう~」
マイクロプラスチックを回収してアクセサリーへ再生し、収益を自然活動に寄付

チームオーシャンズ

②チームすまいる
「参考書で子どもの学びをサポート」
中学時代に使った参考書を松戸市民交流会館で無料貸し出しするシステムを構築、捨てられる参考書を利活用

チームすまいる

③チームインディペ
「身近な無駄をポジティブに地域創生~ボナペティ小金パン~」
地産地消やフードロスなどの解決をテーマに、規格外の地元農産品を商品化。近隣市イベントで販売、新商品開発も構想中

チームインディペ

④「海のごちそうプロジェクト」参画メンバー
「日本財団『海のごちそうプロジェクト』」
生物部の男子生徒が日本財団が展開する「海のごちそうプロジェクト」に参画。イベント会場で千葉産品「御菜浦生海苔佃煮」「船橋バクダンコロッケ」を紹介・販売

「海のごちそうプロジェクト」参画メンバー

 なお、「チームインディペ」のプロジェクトは、SDGs探究活動を表彰する「SDGs探究AWARDS 2022」で中高生部門優秀賞を受賞。また「チームすまいる」は、社会課題解決のアクションアイデアを考えるコンテスト「SDGs QUEST みらい甲子園」で2023年度千葉県大会 トヨタ勝又グループ賞を受賞した実績がある。

小金高校 学習マネジメント・キャリアカウンセラー 椿仁三千氏

 小金高校でSDGsの活動を率いる椿仁三千(つばきやすみち)氏は、「SDGsの探究学習といっても、抽象的なテーマだと他人事というか形骸的に捉える生徒もいる。『松戸市の〇〇』といったアプローチにすると、一気に『自分ごと』として課題と向き合うようになる」とし、松戸市と連携したSDGs探究学習の成果を評価している。

 松戸市は、2022年に政府の「SDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業」に選定されるなどSDGs目標達成に向けて積極的に取り組んでいるとしている。