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帽子でマイナス4℃?! 子供の熱中症対策に遮熱通学帽子を共同開発、フットマーク

一般的な黃色の通学帽子と比べて温度差マイナス4℃、紫外線97%カットを実現した「遮熱通学帽子」

 フットマーク株式会社は、小学生や中学生向けの夏用通学帽子「遮熱通学帽子」を5月23日に発売した。価格は3,850円(税込)で、フットマーク公式オンラインショップおよび楽天公式オンラインショップで販売する。

 遮熱通学帽子は、帽子の前後に換気孔があり、歩行時に前方の換気孔から後方の換気孔へと空気が抜けていく構造を備える。換気孔の開口部は、開き具合や形状を自由に変えられるプラスチック製コードを内蔵し、洗濯も可能。

前から後ろに空気が抜ける構造
換気孔の開口部は開き具合や形状を自由に変えられる

 内部は二重構造で頭と帽子の間に空間ができ、空気の通り道を作ることで換気性能を確保。頭と接する内側の面はメッシュ素材を使っているので、汗をかきやすい頭部を快適な状態に保つ構造になっている。

内部は二重構造で換気性能確保

 さらに、日やけやシミの原因となるUV-B(紫外線B波)とシワやしみ、たるみの原因となるUV-A(紫外線A波)に対し、KBセーレン株式会社が開発する「SUNVEIL」を使用。有害な紫外線を97%以上カットする。

 実験では、校庭で小学校5年生30名が15分間ドッジボールで運動した場合に、一般的な黄色い通学帽子と今回発売する遮熱通学帽子の推定周辺平均温度を比較、最大でマイナス4℃も推定周辺平均温度を下げる効果があったとしている。

屋外での推定周辺平均温度の経時変化

 遮熱通学帽子の開発背景としては、最高気温35℃以上の猛暑日の日数が年々増加し、熱中症の恐れから水泳の授業や屋外での授業が中止になる事態も発生するなか、通学中に帽子をかぶる児童が94.7%もおり、小学生がかぶる通学帽子に対して熱中症対策の工夫をすることが有効と考えたためだ。

遮熱通学帽子を共同開発した横浜国立大学教育学部教授・博士の薩本弥生氏

 開発は横浜国立大学教育学部教授・博士の薩本弥生氏と共同で行い、薩本氏は物性試験や被験者試験などの実証実験、形状のアドバイスなど、開発から検証まで協力した。

 遮熱通学帽子のカラーは白のみ、サイズはS/M/L/LLの4サイズで頭囲49cmから60cmまでをカバーする。