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横須賀市が熱中症予防対策システムを学校に導入、暑さ指数の自動計測を開始
2025年6月17日 08:00
神奈川県横須賀市は株式会社ニフコと共同で、市立の全中学校と高等学校に熱中症予防対策システムを導入したと2025年6月16日に発表した。
同システムは、暑さ指数(WBGT)をセンサーで自動的に計測し、クラウド上に記録することで、どこからでもリアルタイムで確認が可能。導入対象は、市立中学校23校と市立横須賀総合高等学校の計24校。2025年5月26日から順次運用を開始している。
これまでは、教職員が子供たちの活動場所まで足を運び、簡易型の熱中症指数計を使って手動で暑さ指数を計測していた。この作業には時間と手間がかかり、測定方法や測定地点などの条件によって記録が異なるほか、情報共有の難しさが課題となっていた。
今回導入したシステムは、工事不要で簡単に設置できるのが特徴、屋内用センサーは電池が不要で、屋外用センサーは電池を長寿命化。暑さ指数の測定結果は固定したセンサーにより、安定してデータを自動取得できる。教職員は自宅からでも暑さ指数を確認でき、計測データは全教職員がリアルタイムに共有可能だ。
横須賀市によると、導入費用は456万円で、独立行政法人環境再生保全機構の支援金と神奈川県の補助金を活用しているという。今回の取り組みは、横須賀市と株式会社ニフコが2023年1月に締結した包括連携協定に基づくもので、地域課題の解決と市民サービス向上を目的としている。
横須賀市は、2024年4月に「横須賀市立学校熱中症予防ガイドライン」を策定しており、今回のシステム導入は、同ガイドラインに沿ったさらなる対策強化となる。