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学校DXをどう支える? 端末からAI、セキュリティまで、各社の教育ソリューションを紹介
―「EDIX東京2026」レポート⑰
2026年6月1日 07:00
校務DX、ゼロトラストセキュリティ、生成AIの活用、端末導入後のサポート。GIGAスクール構想第2期に突入し、学校現場に求められるICT環境はますます複雑になっている。「第17回 EDIX(教育総合展)東京」では、こうした課題に対して、教育機関向けに多様な製品やサービスを組み合わせて提案する企業の展示も目立った。本稿では、Too、大塚商会、ソフトバンク、TD SYNNEXのブースから、学校DXを支えるソリューションを紹介する。
Too:MacBook Neoの実機展示、導入からサポートまでの“5つのあんしん”
株式会社Tooのブースで注目したいのは、3月に発売されたばかりの「 MacBook Neo 」だ。10万円を切る価格帯が魅力で、ブースには全4色のカラーが並んでいた。MacBook Neoは、従来のMacBookと比べるとCPUやメモリなどスペックは控えめだが、展示では、バックグラウンドで容量の大きなExcelファイルを開き、YouTube動画を再生するなど、複数のアプリを動かした状態で、地図を表示して拡大・縮小する操作をデモしていた。
またブースでは、Apple製品の学校現場への導入からサポートまで、「実績のあんしん」「導入時のあんしん」「管理のあんしん」「トラブル時のあんしん」「活用のあんしん」の“5つのあんしん”を訴求していた。
たとえば、購入時においては、BYAD(学校指定デバイス)の購入サイトの作成や、パンフレットの作成までサポート。すぐ授業で使えるキッティングや、学生への配送にも対応する。また管理についてはMDM「 jamf 」を用意し、修理にも「 Tooあんしんパック 」で対応する。
さらに活用においても、Apple認定トレーナーのAPLS(Apple Professional Learning Specialist)による教員研修を用意している。
大塚商会:教育ダッシュボードとゼロトラストで学校DXを支援
株式会社大塚商会のブースでは、「校務と学びのDX×ゼロトラスト」をテーマに、教育機関向けのDXソリューションを展示していた。中でも正面の目立つ位置に展示されていたのが、「 校務DX・教育ダッシュボード 」だ。
校務系・学習系のさまざまなシステムに散在するデータを安全に集約し、わかりやすく一元的に可視化するもので、今後提供を予定している。文部科学省や各教育委員会が、校務DXや教育データ利活用の推進に向けて、教員が使いやすいデータ連携基盤や教育ダッシュボードの整備を進める中、そうしたニーズに応えるソリューションとして提案していた。
たとえば、校務系の成績推移や心の状態に関するデータと、学習系の学習履歴、Webアクセス履歴などを組み合わせることで、個別最適な学習や、不登校の予兆検知などにつなげることができるという。仕組みとしては、株式会社セゾンテクノロジーのクラウド型データ連携プラットフォーム(iPaaS)「 HULFT Square 」で各種データを集約し、Microsoftのデータ可視化・分析ツール「 Power BI 」で可視化する。これらのデータ集約の設計やPower BIのカスタマイズなどを、大塚商会が担う形だ。
「AI活用・Copilot」のコーナーでは、教職員によるCopilotやCopilot Studioの活用について展示。Copilot StudioによるAIエージェントを使い、小テストの答案用紙の画像をチャット形式でアップロードし、AIが画像を読み取って採点し、集計する様子をデモ動画で見せていた。
「BYAD・端末保証」のコーナーでは、BYAD(学校指定デバイス)の購入ために、教育機関ごとに専用販売サイトを立ち上げる「 EDUSeed 」や、最大6年の端末保証の「 PC総合延長保証サービス 」を展示していた。
「校務ゼロトラスト」のコーナーでは、文部科学省が校務DXにおいてゼロトラストセキュリティを推奨していることを受けて、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)のソリューションを展示していた。ZTNAは、組織内・リモートのどちらからアクセスする場合でも、システムへの接続時に認証やアクセス制御をかける。展示では、認証基盤にクラウド型のMicrosoft Entra IDを使い、CiscoやFortinet、Cato NetworksのSASE(クラウド上のアクセス管理)を組み合わせてZTNAを構成する例を挙げていた。
ソフトバンク:AI、メンタルケア、特別支援まで幅広い学校課題に対応
ソフトバンク株式会社のブースでは、「さぁ、挑戦しよう 学びの未来へ。」と題して、これからの学びや現場の課題について、取り扱っている各社のソリューションを展示していた。
体育・体力テスト
同社は、体育の動作を動画で比較できる「 AIスマートコーチ for スクール 」を展示。鉄棒やとび箱などのお手本動画が約300本収録されており、児童が自分の動作を見比べることができる。また、Pestalozzi Technology株式会社による体力テストの計測・集計・分析をデジタル化する「 ALPHA 」も紹介。紙での集計作業を減らすことで教師の負担軽減になるほか、児童が結果をその場で確認できることで達成感を持ち、次の目標設定につなげていく効果もあるという。
メンタルケア・教材作成AI
ソフトバンクは、子供たちのメンタルケア対応を支援する「 メンタリ 」も展示。生活アンケートやAIチャットの内容をもとに、支援が必要な子供を早期発見し、教員や専門家による対応につなげる。また、「 先生AIアシストLab 」では、教材や画像をアップロードするだけで問題を自動生成し、採点やフィードバック、成績管理まで支援する機能を紹介していた。
ゼロトラスト・ネットワーク
また、ネットワークやゼロトラストセキュリティ関連の展示も行われていた。パロアルトネットワークスは、SASE「 Prisma Access 」や、URLフィルタリング、DLP(情報漏洩対策)、印刷・スクリーンショット禁止などに対応する「 Prisma Browser 」を紹介。BBIX株式会社は、学校向け高速インターネット回線「 OCX光インターネット 」を展示し、ネットワーク診断や機材を含めた提案も行っていた。
特別支援・遠隔授業
さらに、特別支援教育のソリューションとして、コミュニケーション支援アプリ「 DropTap 」を展示。音声でのコミュニケーションが難しい子供を支援するアプリで、全国の教育機関に無償提供して、120万アカウントで利用されているという。これまでiPadのみだったが、新たにChromebook版もリリースした。さらに、Tobii NEXUS技術により、専用デバイスなしに本体内蔵カメラのみで視線入力できる機能を搭載し、シンボルを視線でも選べる。
SB C&Sのコーナーでは、N.E.X.T.ハイスクール向けに、 遠隔(ハイブリッド)授業を支えるソリューション を展示していた。地方や自宅、病院などからでも授業に参加できるよう、モニターやカメラ、マイク、スピーカー、タッチコントローラーなどを組み合わせ、複数カメラの制御や双方向のやり取りを可能にする。
TD SYNNEX:教職員用端末にCopilot+ PCを提案
TD SYNNEX株式会社のブースでは、校務PCについて展示していた。同社では、教職員用端末のリプレースにおける2大トピックとして、文部科学省の「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」の改訂によるネットワーク分離からゼロトラストへの移行と、教員の働き方改革を挙げていた。そして、それらに対応するものとして「 Copilot+ PC 」を提案し、セキュリティ機能やAIによる支援について紹介していた。
また、ブース内にはIntel Core Ultraシリーズ(特に最新のCore Ultraシリーズ3)や、組織向けに強化されたIntel vProブランドのCPUを採用したPCを紹介する「Intel」コーナーと、Qualcomm Snapdragon XシリーズのCPUを採用したPC(具体的にはMicrosoft Surfaceシリーズ)を紹介する「Snapdragon」コーナーが設けられ、それぞれ特徴を紹介していた。
学校DXの課題は、端末、ネットワーク、セキュリティ、AI活用、特別支援など多岐にわたる。だからこそ、個々の製品を紹介するだけでなく、学校ごとの状況に合わせて最適な組み合わせを提案し、導入後の運用まで支える存在が重要になっている。今回の各社の展示は、そうした学校ICTを支える役割の広がりを感じさせるものだった。
5月13日~15日に開催されたEDIX東京2026の関連記事をまとめています。製品レポートや各社ブース、セミナーの内容など今年の教育トレンドをチェックできます。
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