ニュース

NPOカタリバ、被災した受験生に緊急支援奨学金を給付 1月19日より応募受付開始

中学3年生と高校3年生800人に対し、受験にかかる費用を補助

認定特定非営利活動法人カタリバが、能登半島地震で被災した中学3年生と高校3年生を対象に、緊急支援奨学金を給付することを発表した。この支援は、全国からの寄付金を活用して実施される。

石川県では現在、約1万5千人が避難しているほか、約5万5000戸で断水が続き、すべての復旧には長期間を要する見込みと報告されている。そうした状況の中で、子どもたちの学びを止めないよう、輪島市では17日、希望した中学生約250名が、近隣地域の宿泊施設へと最長2か月程度の集団避難を実施した。同様に21日から珠洲市102名、能登町42名が金沢市内の施設に集団避難を実施する予定となっている。

また石川県は、金沢市内のホテルに二次避難所を設置。被災地域に在住している高校生のなかでも、生活環境や心身の健康確保の必要性が高い生徒を対象に約70名を受け入れている。

こうした状況の中でも、高校受験や大学受験は目前に迫ってきているが、避難する際に財布や貴重品を持たないまま家を出た家庭もあり、受験をする際に必要な経費について不安を感じている子どもたちも少なからず存在している。

そこでカタリバでは、被災した生徒たちの受験費用を支援するため、緊急奨学金の給付を決定。高校受験や大学受験を控えている中学3年生と高校3年生800人に対し、受験にかかる費用を補助する。石川県は、県立高校の入学検定手数料の免除や大学入学共通テストの交通費などを負担しているが、私立高校や県外大学の受験生には別途費用が発生するため、カタリバが支援する。

給付金額は、中学3年生に2万円、高校3年生やそれに類する者には5万円が支給される。募集は2024年1月19日から開始し、1月28日まで受け付ける。選考は2月3日と4日に行われ、2月7日に採用決定通知が届き、2月15日までに奨学金が届けられる予定だ。応募方法は、カタリバのウェブサイト上の専用フォームを使用する。


    応募資格は、以下4つの資格をすべて満たす者となる。

    ①2024年1月1日時点で、応募者(受験生)本人または保護者のいずれかが、輪島市、珠洲市、能登町、穴水町、七尾市、志賀町、羽咋市のいずれかに在住していた

    ②応募者は、2004年4月2日から2009年4月1日の期間に誕生しており、2024年1月1日時点で、中学3年生、高校3年生の者、または浪人生や高卒認定資格を取得して受験を希望している者
    ※大学の受験に限らず、短大、専門学校等も対象となる

    ③応募者が、2024年1月1日以降に受験した/これから受験をする予定であることが証明できる
    ※手元に受験票があれば、受験票の写真を応募時に送付。手元にない場合は後日の提出
    ※後日、提出できない場合は、奨学金の返還を求める場合がある

    ④応募時点で17歳以下の方は、保護者またはそれに代わる方が本奨学金への応募に同意している