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10代にまちぐるみの「居場所」を──カタリバが地域連携プロジェクト開始

認定特定非営利活動法人カタリバが、10代の居場所支援事業において地域全体で子供を支える「地域エコシステム構築プロジェクト」を始動

認定特定非営利活動法人カタリバは、10代の居場所支援事業において、地域全体で子供を支える「地域エコシステム構築プロジェクト」を始動したと発表した。

カタリバは、「ユースセンター起業塾」を通じて日本全国の10代に向けた居場所づくりを支援してきた。今回の新プロジェクトでは、サントリーホールディングス株式会社の寄付を活用し、岡山県備前市のNPO法人f.saloonと福島県郡山市のNPO法人こおりやま子ども若者ネットワークの2団体に対する助成を決定。助成期間は2025年5月から2027年3月までで、1団体あたり最大1,000万円を支給する。

この取り組みの背景には、こども家庭庁の調査で示されているように、地域における居場所の担い手や支援者の不足、居場所運営者の精神面のケア不足などの課題がある。特に地方では、人口減少や高齢化により「居場所づくり」の担い手不足が深刻化しているという。

同プロジェクトは、地域の既存施設や団体が行政・学校・住民と連携し、子供たちの課題やニーズに対応する仕組みづくりを目指すものだ。助成対象となったf.saloonは、複数の居場所の整備と見える化、運営を担う人材とのマッチングの仕組みを進める。一方、こおりやま子ども若者ネットワークは、ユースセンター「ゆ〜くる」の運営に加え、活動を始める団体への研修や相談支援に取り組む。

NPO法人f.saloon(岡山県備前市)
NPO法人こおりやま子ども若者ネットワーク(福島県郡山市)

ユースセンター起業塾は、2024年4月よりサントリーとの連携を開始。同年10月からは、サントリーが推進する次世代エンパワメント活動「君は未知数」の取り組みの一環として、図書館などの既存公共施設を活用した10代の居場所づくりなどにも取り組んでいる。