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すららネット、不登校生に関する「出席扱い制度」の利用法などを解説

保護者向けセミナーより

自宅学習で出席扱いが認められる「出席扱い制度」適用累計

 対話式ICT教材の開発と提供を行なう株式会社すららネットは、9月15日に「不登校生徒の出席扱い保護者向けセミナー」をオンラインで開催した。小中学生の不登校生の保護者299名が参加、自宅学習で出席扱いが認められる「出席扱い制度」利用についてなどを解説した。

すららネット 子どもの発達支援室長 佐々木章太氏

 セミナーでは「出席扱い制度」について、すららネット 子どもの発達支援室長の佐々木章太氏が解説、文部科学省が通達した「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」の説明を行なった上で、出席扱いを認められた児童生徒数の推移、出席扱いになる7つの要点、具体的なアクションや流れについて説明した。

 そのなかで、令和2年度の文部科学省調査で全国に19万6127人いる不登校児童・生徒のうち、出席扱いを認められた児童・生徒は年間2626人。前年対比4.3倍ではあるものの、佐々木氏は出席扱いの制度は認知も活用も依然高いとは言えないと指摘、学校とのコミュニケーションが必要で、担任が制度について知らない場合でもまずは相談することが重要とし、学校に伝える際は口頭ではなく書面を推奨、書類のフォーマットも提供していることも紹介した。

 また、セミナー参加者への事前アンケートでは、不登校の原因はHSC(Highly Sensitive Child)かもしれないと考えている人が約50%、子どもの不安にどう接するか分からないという保護者も約60%となり、セミナーではHSCと不安症の違いについても解説、チェック項目や、すぐできることとして深呼吸の方法もアドバイスした。

学校に行かなくなった理由

 セミナーで解説を行なった佐々木氏が属する、すららネット 子どもの発達支援室では、「すらら」を活用している子どもと保護者に対してサポートを行なっているが、学力を上げる方法以外に勉強に気持ちを向かわせる方法も検討、「子どもの気持ち」へ目を向けることに力を入れている。