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NPO法人eboard、不登校の児童・生徒のサポート人材プログラムの第1期成果を発表

第2期は12月ごろ実施予定、不登校の3割が未支援状態を受けて

不登校サポート人材育成プログラム「eDojo(イー道場)」

 オンライン教材eboardを提供するNPO法人eboardは、不登校サポート人材育成プログラム「eDojo(イー道場)」を8月に開始、第1期の成果を発表した。プログラムが受講者にとって「自身の不足部分への向上や、十分と思っていた部分への新たな学びとしての刺激」となったとしている。プログラム第2期は2022年12月頃に実施予定。

「eDojo」は、対人支援のための教育心理、学習支援、こども家庭福祉の3分野とフリースクール等民間団体の運営のための組織運営分野の計4分野で構成した。第1期ではNPO法人東京シューレ(東京都)、NPO法人寺子屋方丈舎(福島県)、認定こども園ひかりの子 フリースクールこといろ(岩手県)、フリースクールはらいふ(大阪府)のスタッフが参加、プログラム受講分野と未受講分野の比較で短期的成果(短期アウトカム)について、受講分野に総じてプラスの変化が見られたという。

eDojo第1期・短期的成果(短期アウトカム)

 また、受講団体のスタッフからは課題や困難を共有や、自組織の状況をより客観的に考えることができたなどの声が聞かれたと紹介している。

eDojoプログラム内講座のイメージ画像

 プログラムの開発背景としては、10月27日に文部科学省が発表した「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」において、不登校児童・生徒の数は過去30年で過去最多の24万4940人、増加も最大の4万8813人増となっていることを挙げ、一方で、約3割の子供が「相談・指導等を受けていない」状態にあることから。

不登校児童・生徒数の推移

 eboardはこれまで、不登校の家庭だけでなく教育委員会が運営する不登校児のサポートのための「教育支援センター」や民間のフリースクール等に教材や研修を提供してきたが、急増する不登校児童・生徒に対してサポート人材育成の仕組みづくりが不可欠として「eDojo」のプログラムをスタートさせたとしている。

edojo体制図