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書籍紹介『子どもが発達障がいだとわかったときパパがやること全部』

発達障害やグレーゾーンの子供を支える秘訣とは

『子どもが発達障がいだとわかったときパパがやること全部』(橋 謙太 著/星山麻木 監修/高祖常子 執筆協力/発行:合同出版株式会社)

合同出版株式会社は、『子どもが発達障がいだとわかったときパパがやること全部』を2024年5月28日に発売した。著者は発達障害児の父親で、当事者団体リーダーとして活動する橋 謙太氏である。

著者の橋 謙太氏は、自身も知的障害を伴う自閉スペクトラム症の娘を育て上げ、現在は発達障害児パパの当事者団体「メインマン・プロジェクト」のリーダーとして多くの父親をサポートしている。

同書は、発達障害やグレーゾーンの子供を育てる父親が知っておくべき育児のヒントやアイデアを全6章で紹介している。特に、家計のやりくりや保育園・幼稚園・地域との関わり方、母親や祖父母とのコミュニケーションのコツ、小学校選びのポイントについて具体的に紹介している。

子供に関する情報共有が重要で、子育てに関して夫婦で温度差を作らないことがポイント(同書82~83ページより)
目的意識を持って園や学校に積極的に足を運ぶことが大切(同書100~101ページより)

さらに、「発達障害っていうけれど、ママがいうほど心配すること?」と感じる父親や「子育てはしたいけれど仕事があるし、お金も不安……」「家事や育児で自分に何ができるかわからない」といった悩みを抱える父親に向けて、具体的な解決策が紹介されている。また、「うちの子の将来はどうなるの?」といった不安に対しても、希望を持てるメッセージが綴られている。

各章冒頭のマンガでは、子供の発達障害における父親と母親の微妙な温度差や不安についても、リアルに紹介されている。

第2章 うちの子が発達障がい!?(同書36~37ページより)

父親の子育て参加が当たり前の時代となっているが、同書によれば発達障害児の子育ては、まだ多くの母親がワンオペで担っている現状があるという。定型発達児の子育てですら大変な中、発達障害児の子育てはさらに大変であり、母親一人の力で乗り切るのは至難である。橋氏は「親」=母親ではなく、父親も子育てに積極的に参加すべきとして、同書では家族全員が一丸となって子供を支える方法を伝授している。

目次

プロローグマンガ
はじめに
 第1章 発達障がいってなに?
 第2章 うちの子が発達障がい!?
 第3章 チーム”家族”を動かす
 第4章 パパができる子育て
 第5章 小一の壁と小学校入学後の選択肢
 第6章 子どもの未来は、実は明るい!
エピローグマンガ
おわりに

書誌情報

書名:『子どもが発達障がいだとわかったときパパがやること全部』
著者:橋 謙太 著/星山麻木 監修/高祖常子 執筆協力
発売日:2024年5月28日(火)
定価:1,760円(本体1,600円+税10%)
判型:四六判
ページ数:212ページ
ISBN: 9784772615600
発行:合同出版株式会社