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小学生の「つまずき」を見える化、学びと生活の土台を育てるワークブックが登場
あいさつや友だちとの関わり方、気持ちの伝え方を学べる
2025年6月12日 12:03
学事出版株式会社は、小学校低学年向けの書籍『小学生のためのSSTワーク 低学年編』を2025年6月11日に発売した。
この書籍は、2022年に刊行され好評を博した『中高生のためのSSTワーク』の姉妹編として企画された。対象は主に小学校1・2年生で、学校生活を安心して過ごすために必要なソーシャルスキルを楽しく学べるよう構成している。
同書は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)の観点から、学校生活の基本となる20のスキルを紹介し、子供が自分で取り組める60のワークシートを用意。授業や登下校、友だちとの交流、家庭との関係まで幅広くカバーした。
また、教員や保護者向けに、子供の気持ちをまとめたポイントと「取り組み前の声かけ例」を掲載し、家庭や学校現場での活用がしやすい設計が特徴。
監修を務めた伊庭葉子氏は、発達障害(自閉症スペクトラム障害、注意欠如多動性障害、学習障害、知的障害など)を持つ子供たち向けの学習塾「さくらんぼ教室」の代表。一人ひとりの発達段階や個性に合わせた学習指導や心のサポート、ソーシャルスキルトレーニング指導を通して子供たちを支援している。
同書は、さくらんぼ教室のSSTカリキュラムをもとにしており、イラストやチェックリストを交えて構成。「どんなことを学ぶのか」をイメージしやすく、学校生活の中の「目に見えないルールやマナー」の習得を自然に促す工夫を施した。
子どもにとっての「社会性」は「教科」として学ぶものではありません。なぜなら、日々の生活のなかで成長とともに自然に身につけていくものだとされているからです。しかし、生活のなかの「目には見えないルールやマナー」が、とてもわかりにくく感じる子どももいます。本書は子どもの「できてあたりまえ」とされやすい行動やその意味を、あえて一つひとつ学び、子どもにできる方法を見つけていくことを目的としています。――伊庭葉子
監修者・編著者プロフィール
伊庭葉子(監修)
株式会社Grow-S 代表取締役(さくらんぼ教室代表)
特別支援教育士。1990年に障害を持つ子供たちの学習塾「さくらんぼ教室」を開設、首都圏14教室を運営。地域の学校支援のほか、通信制高校サポート校、フリースクールを運営する。
小寺絢子(編著)
株式会社Grow-S さくらんぼ教室 教室運営部教務リーダー
さくらんぼ教室・教室長を歴任。わかりやすく楽しい学習指導、ソーシャルスキルトレーニング指導を実践。現在は教務リーダーとして、学習やSSTのカリキュラム作成・教材作成、人材育成など幅広く担当している。
目次
先生・保護者の方へ/本書の構成/学校生活チェック(がっこうせいかつちぇっく)
スキル1 「学校(がっこう)はどんなところ?」
スキル2 「学校(がっこう)の準備(じゅんび)をしよう」
スキル3 「授業(じゅぎょう)に参加(さんか)しよう」
スキル4 「話(はなし)を聞(き)こう」
スキル5 「発言(はつげん)・発表(はっぴょう)をしよう」
スキル6 「授業中(じゅぎょうちゅう)に困(こま)ったら」
スキル7 「ノート(のーと)をとろう・連絡帳(れんらくちょう)を書(か)こう」
スキル8 「勉強(べんきょう)しよう」
スキル9 「片(かた)づけをしよう」
スキル10 「友(とも)だちと一緒(いっしょ)に活動(かつどう)しよう」
スキル11 「行事(ぎょうじ)を楽(たの)しもう」
スキル12 「安全(あんぜん)に登下校(とうげこう)しよう」
スキル13 「家(いえ)に帰(かえ)ったら」
スキル14 「気持(きも)ちをコントロール(こんとろーる)しよう」
スキル15 「自分(じぶん)を大切(たいせつ)にしよう」
スキル16 「ことばでやりとりをしよう」
スキル17 「友(とも)だちとなかよくなろう」
スキル18 「友(とも)だちと話(はな)そう」
スキル19 「友(とも)だちと遊(あそ)ぼう」
スキル20 「家族(かぞく)や先生(せんせい)と話(はな)そう」
書誌情報
書名:小学生のためのSSTワーク 低学年編
監修:伊庭葉子
編著:小寺絢子
発売日:2025年6月11日
定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
判型:B5判
ページ数:88ページ
ISBN:9784761930653
発行:学事出版株式会社