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第23回学事出版教育文化賞が決定、「共生型国語科教育のための実践研究」に最優秀賞

学事出版株式会社が、「第23回学事出版教育文化賞」の最終選考を実施し、教育文化賞(最優秀賞)と優秀賞、雑誌賞を授与(出典:学事出版株式会社)

学事出版株式会社は、第23回学事出版教育文化賞の受賞者を2026年1月23日に発表した。教育文化賞(最優秀賞)は、外国にルーツを持つ児童の国語学習を支援する教材を研究・開発した田中祐輔氏(筑波大学人文社会系教授)の論文が受賞している。

学事出版教育文化賞は、全国のすぐれた教育実践を発掘・顕彰することを通して、教育関係者の取り組みを奨励し、教育の質向上の一助となることを目指して2003年に創設されたもの。今回の教育文化賞は、23回目の開催となり、過去最多となる140本の応募論文が寄せられた。

田中氏の論文は、日本語を母語としない児童も分け隔てなく学べる共生型国語科教育の理論と実践モデルを構築する内容である。教科書コーパスに基づく語彙(ごい)分析、学校現場との連携による協働的実践研究、さらにAI技術を活用した評価・支援システムの開発などを通じて、多文化共生社会の実現を目指した教育資源のあり方が示された。

優秀賞には、氏家拓也氏(武豊町立緑丘小学校 教諭)の「児童の多様な解釈を許容する学級自治」と、小関 直氏(新座市立第二中学校 校長)による「多様な育ちを前提とした学校プラットホームの再構築」の2編が選ばれている。

前者は学級通貨と会社活動を通じて、「ごっこ遊び的」学級自治の実践を分析。「やってみよう」という挑戦意欲や協働を促す循環により、児童の多様な解釈が自治を豊かにする意義を明らかにしたもの。

後者は、公立中学校における一斉指導から生じるひずみや、教員の負担増と「先生ガチャ」問題、人間関係調整力の未獲得といった課題について実態調査を実施し、「チームUp担任制」「メンター制」「校内教育支援センター」を導入。学校システムの再構築により不登校が23%減少したという。

また、「学校事務」賞には岡 利旨久氏(香川県立視覚支援学校 事務部長)の電話交換設備更新に関する論文、「月刊生徒指導」賞には濵本 健氏(広島市立東浄小学校 教諭)の生徒指導体制に関する実践報告が選出された。これら受賞論文は、学事出版が刊行する『月刊高校教育』『月刊生徒指導』『学校事務』の各誌に全文掲載される予定だ。

教育文化賞・優秀賞にトロフィーを授与