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小学生がBlenderとPythonで作った作品が「文部科学大臣賞」を受賞、那須塩原市が市長特別賞を授与

栃木県の那須塩原市役所が、那須塩原市立小学校の大塚陽葵(おおつか ひなた)さんに市長特別賞を授与

栃木県那須塩原市役所は、那須塩原市立小学校3年(受賞当時)の大塚陽葵(おおつか ひなた)さんが「2024年度全国選抜小学生プログラミング大会」において文部科学大臣賞を受賞したと発表した。那須塩原市はこの功績を称え、大塚さんに市長特別賞を授与した。

大塚さんの受賞作品は、手の動きに合わせて画面上のグラフィックスの形を自由に変えられる「未来を描く手」。妹が粘土を誤飲した過去の経験から、本物の粘土を使わずに粘土遊びができる手段を模索したことが開発のきっかけだった。

同作品には、「入院中の子供たちや、さまざまな理由で学校に通うことが難しい子供たちでも、プログラムを通じて図工の授業に参加できるようにしてあげたい」という大塚さんの思いが込められているという。

大塚さんはBlenderとPythonを組み合わせて、手を動かしたときに形が作れるプログラムを開発

全国選抜小学生プログラミング大会は、小学生の創造力と技術力を競う全国規模の大会で、2024年度は「みんなのみらい」をテーマに、全国から1,284組が応募した。大塚さんは2023年度も栃木代表として準グランプリを受賞しており、2年連続の入賞となる。

市長賞授与の際には、AI分野の専門家であり那須塩原市のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を担う、岡田陽介氏と大塚さんが対談を行った。岡田氏は「今の時代、あるもので使えないものは、自分で作ってしまおうというように、何でもできてしまう。これからもいろいろなものに興味を持ってみてください」と語り、大塚さんの取り組みに賛辞を送った。

那須塩原市のDX推進を担う、岡田陽介氏が大塚さんのプログラムを体験

大塚さんは「将来はTVの動画作成に関わってみたい。ほかにも、高齢者から若い人まで、みんなに使ってもらえるようなものをプログラミングしたい」とコメントしている。

那須塩原市は、教育分野をはじめとするさまざまな分野でDXを推進しており、多くの子供たちが自分の「夢」や「希望」を描き、それに向かって大きく羽ばたけるように、今後も学びの機会の充実などに取り組むという。

●【グランプリ】栃木県代表 大塚陽葵さん