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CA Tech Kids、Copilotと教育版マイクラの特別授業を実施

プログラミング未習の生徒が、Pythonの基本と生成AIの利用方法を学ぶ

株式会社CA Tech Kidsが、マイクロソフトが提供する生成AIサービス「Microsoft Copilot」を活用したプログラミング授業を都立南多摩中等教育学で実施

株式会社CA Tech Kidsは、東京都立南多摩中等教育学校にて、Microsoft Copilotを活用したプログラミング授業を実施したことを2025年3月26日に発表した。

同授業は、サイバーエージェントグループのAI技術を生かした取り組みであり、2024年11月から全国の高等学校向けに提供している。南多摩中等教育学校では、プログラミング未習の生徒を対象として、Pythonの基本を学びながら、生成AIの使い方を理解することを目的として実施した。

授業で使用したのは、Minecraft EducationとMicrosoft Copilotの2つのツール。Minecraft Educationでは、エージェントと呼ばれるロボットをPythonで動かし、床にブロックを敷き詰めたり壁を作ったりする課題に挑戦した。

Pythonを実行する環境としてMinecraft Educationを利用(画面・左)、Pythonのプログラムを学ぶ環境としてMicrosoft Copilotを利用(画面・右)

Microsoft Copilotは、どのようなコードを書くべきかを調べるためのツールとして使われ、生徒はCopilotの提案を参考にしながらプログラミングを行った。

Copilotの提案を参考にプログラムを修正
エージェントを利用して床にブロックを敷き詰めたり、壁を作ったりする課題に挑戦

授業では、最初に「エージェントを前に1ブロック移動させる」プログラムを作成。生徒は講師のスライドを参考にして、Copilotでどのようなプログラムにすべきなのか調べながらプログラムの作成に取り組む。

Copilotに聞きながらプログラムを作成

次に、「前に2ブロック移動させる」課題では、数値「1」に気付いた生徒が自分で数値を「2」に変えるなど、試行錯誤しながら理解を深めた。このように、Copilotを参考にしながらも、あえて「自分で考えた方が早い場面」を用意することで、生徒が自ら学ぶ工夫がされていた。

生徒の気付きを促す課題を用意

さらに授業の後半では、生徒たちが「変数」や「繰り返し(for文)」などを学んだ。プログラムの実行結果をMinecraft上で視覚的に確認できるため、生徒たちは楽しみながら学習を進めることができた。

クイズ形式の課題も用意

授業後の参加者アンケートでは、「授業が楽しかった」との回答が100%に達しており、Pythonの変数や繰り返しについても、「よく理解できた」という回答が100%となっているという。

東京都立南多摩中等教育学校 フィールドワーク推進室 主任 主任教諭 地理歴史科 田中 駿教諭

同校のフィールドワーク推進室 主任 主任教諭 地理歴史科の田中 駿教諭は、「生徒にとって身近なマインクラフトを使ったプログラミング学習は非常に親しみやすいように感じた。運営スタッフが懇切丁寧に伴走してくれたおかげもあり、生徒それぞれの進め方で理解を深めることができていた」とコメントしている。

また、授業を受けた生徒たちは「次年度から始まる『総合的な探究の時間』に、プログラミングを生かしたい」と話していたという。

CA Tech Kidsが提供する同授業は、回数やカリキュラムなどのカスタマイズができるほか、DXハイスクールでも利用が可能だ。