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教員の約7割が「児童の登場回数カウント」を負担と回答、卒業アルバム制作の実態調査

千株式会社が、全国の小学校を対象に実施した「小学校における卒業アルバム制作の実態調査」の結果を発表

総合保育テックサービス「はいチーズ!」を提供する千株式会社は、2025年9月11日から17日にかけて実施した「小学校における卒業アルバム制作の実態調査」の結果を発表した。調査対象は全国の小学校で、有効回答数は190件。

同調査は、小学校における卒業アルバム制作の実態を定量的に把握することで、教員の業務負担の具体的な根源を明らかにするために実施。調査結果によると、学校の負担を減らすために、国や自治体が「卒業アルバム制作に関するガイドライン」を定めることについて、61.3%が賛成した(賛成38.2%+どちらかというと賛成23.1%)。

61.3%が国や自治体によるガイドライン策定に賛成

ガイドラインに求める内容では、「学校の作業負担を減らすための基準(65.1%)」が最も多く、次いで「個人情報保護対策(60.8%)」「アルバム代金の適正価格や費用基準(60.8%)」が挙げられている。

卒業アルバム制作に関するガイドラインへの要望項目は、「学校の作業負担を減らすための基準」「個人情報保護対策」「アルバム代金の適正価格や費用基準」が上位

卒業アルバム制作において、最も負担に感じる作業を聞いたところ「児童の登場回数カウント(70.7%)」が最多で、公平性を確保するための多大な労力が明らかになっている。次いで「写真の選定・レイアウト(57.6%)」「入稿前の最終確認(46.2%)」など、制作業務に関する回答が上位となった。

卒業アルバム制作で最も負担に感じるのは「児童の登場回数カウント」

卒業アルバム代金の回収業務は、学校側が約7割を担っており、金銭管理や未払い対応といった「隠れた負担」が大きいと推察されるという。

約7割の学校が卒業アルバム代金の回収業務を担当

また、業者選定で重視することとして、「前任者・前年度からの継続利用のしやすさ(53.2%)」が最多となった。同社は、本来のニーズである「負担軽減」(27.0%)よりも「選定の手間もしくは変更によるリスクを避けたい」という心理が優先されていると分析した。

業者選定で重視することは「前任者・前年度からの継続利用のしやすさ」が最多に

業者の認知については、「慣例を踏襲(69.4%)」「前任者からの引き継ぎ(35.1%)」がきっかけとなっており、同社は新たな選定の手間や業者変更によるリスクを避けたいという学校側の心理が働いていると推察している。

業者の認知は、「慣例を踏襲」「前任者からの引き継ぎ」がほとんど