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エプソン販売、プログラミングでプロジェクションマッピングができる教育アプリ『プログラマッピング』を無償で提供開始

 エプソン販売株式会社は、プロジェクターで使えるアプリケーションの新商品として、プログラミング的思考を育む知育アプリ『プログラマッピング』を株式会社ユニティとの共同開発により商品化した。同商品はユニティより2024年3月13日から無償提供を開始する。

 エプソンは、小学校低学年の児童も簡単なプログラミングでプロジェクションマッピングの映像コンテンツ制作ができるプログラミング教育アプリケーションを、2021年から開発してきた。放送大学の中川一史教授、佐藤幸江客員教授監修のもと、複数の小学校での実証授業を経て改良を重ね、この度、知育・教育アプリの企画・デザイン・開発を事業とするユニティとの共同開発により商品化に至ったとしている。

 『プログラマッピング』は、プログラミング教育のさらなる推進を支援すべく無償にて提供。多くの学校で活用できるよう、AppStoreやGoogle Playストアからダウンロードができる。

 操作においても、ビジュアルブロック型アプリとなっており、小学校低学年の児童でも簡単に扱えるのが特長。例えば、キャラクターを選んで、動作の命令ブロックを重ねて動かしていくことで、キャラクターが一連の動作をするプロジェクションマッピングコンテンツが制作できる。イラストや文字が多く用意されており、撮影した写真や音声・音楽も取り込むことが可能である。

プロジェクションマッピングのプログラミング画面

 プロジェクションマッピングは、どこに何を映すのか、投写対象を何に見立てて映像を作るのかを考える必要があり、作品を完成するまでの「制作」→「表現」→「調整・修正」→「鑑賞」の繰り返しがプログラミング的思考の育成につながるとしている。

 さらに、『プログラマッピング』で制作したプロジェクションマッピングのコンテンツをプロジェクターに接続することで、学校内のさまざまな場所やアイテムにプロジェクションマッピングを実現できる。アプリの実行ボタンを押すだけの操作で、いつもの学びの場所が、感動の映像体験の場所に生まれ変わる。

 実証授業に関わった放送大学 中川一史教授は「テーマを設定して、プログラミングで作品を作り、発表するという一連の流れの中で、プログラミングの効果を子どもたち自身が実感できるのがいいですね。プロジェクションマッピングのワクワク感が相乗効果になって「次はもっとこうしたい」という意欲にもつながります。プログラミング教育に大切なイマジネーションとクリエイションを引き出してくれる教材」とコメントしている。

 同じく、放送大学 佐藤幸江客員教授は、「プログラミングを通して試行錯誤するだけでなく、発表場所や作品のストーリーについてグループで意見をぶつけ合って折り合いを付ける経験になります。これからの子どもたちに必要な合意形成をする力を付けるとてもよい機会です。プロジェクターをプレゼンテーションではなく、創造的なことに使うという点が子どもたちの興味を引く良い教材」と述べている。