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Duolingoが語学学習トレンドを発表、日本は「熱心な学習者が多い国」で2年連続1位に

「Duolingo Language Report 2025」調べ

Duolingo Language Report 2025

語学学習アプリ「Duolingo」を提供するDuolingo, Inc.は、年次レポート「Duolingo Language Report 2025」(以下、DLR2025)を発表した。同レポートは数億人を超える世界のDuolingoのユーザーデータに基づいて語学学習の動向を調査したもの。

さらにDLR2025と連動して、日本国内の男女3,067名を対象とした日本国内の語学学習の動向を探る年次調査「日本国内における語学学習に関する調査」(以下、国内調査)も実施した。

■DLR2025:日本が「熱心な学習者が多い国」で2年連続1位
世界で最も人気のある言語ランキングでは、日本語が昨年4位だったドイツ語を上回り、世界で4番目に人気の学習言語となっている。日本語は、2021年から2024年まで4年連続で5位だった。

Duolingoでは、2025年に多言語UIで学習できるコースを大幅に拡充したことによって変動が生まれたと分析している。

Duolingo内で人気のある学習言語トップ10

また、学習に費やす平均時間に基づく「最も熱心な学習者が多い国」のランキングでは、日本が2年連続、そして過去4年間で3度目の首位を獲得した。

なお、「多言語国家ランキング(3言語以上学習しているユーザーが最も多い国)」では、日本が初めて1位となっている。

■国内調査:語学学習方法はデジタルにシフト
国内調査は、Duolingoのユーザーに限らない、日本国内の20代〜50代の男女3,067名に対してインターネット調査を実施した。調査期間は、2025年11月13日~11月20日。

・約半数が義務教育以外で語学を学んだ経験あり
義務教育を除いた“自発的な語学学習”の経験については、現在語学学習を行っている人は20.6%。過去に行っていた人も含めると46.1%となり、約半数が義務教育以外で語学を学んだ経験があることがわかった。

一方、現在語学学習を行っていない人のうち30.1%は「今後語学学習に挑戦したい」と回答している。

・現在語学学習をしている人にアプリや動画サイトが人気
語学学習経験のある1,413人を対象に、学習方法について尋ねたところ、「アプリ(37.9%)」が最も多く、「YouTubeやNetflixなどの動画サイト(37.2%)」、「ChatGPT(35.7%)」が続いた。これは「教本(32.1%)」や「対面レッスン(21.9%)」よりも高い結果となっている。

特に、「ChatGPT」や「YouTubeやNetflixなどの動画サイト」は若い世代ほど利用率が高まる一方、アプリは全世代で35%を超えていた。

さらに、「現在語学学習をしている人」と「過去に語学学習をしていたが、現在は行っていない人」で比較すると、過去に学習していた層では教本や対面レッスンの利用割合が現在学習している人を上回った。

語学の学習方法

・語学学習の楽しさや続けやすさでは会話型AIより語学学習アプリ
「語学学習アプリ」と「ChatGPTやBingといった会話型AIツール」の比較として、語学学習の8つの評価ポイントについて、どちらがより当てはまると感じるかを尋ねた。

その結果、8項目中7項目、特に利用者の体験に関する多くの項目で、語学学習アプリを選ぶ人が多い結果となった。特に差が大きかったのは、学習の楽しさ・没入感(差分18.8ポイント)、学習の続けやすさ(継続性)(17.7ポイント)の2項目で、ゲーム性や段階的に成長を実感できる仕組みが評価されていることがわかる。

一方で、学習内容のカスタマイズ性については会話型AIツールを支持する回答が多く見られた。

語学学習アプリと会話型AIツールの比較

・翻訳ツールが発展しても語学力を身に付けたい人が過半数
近年、翻訳・通訳ツールは急速に進化している。そこで、通訳・翻訳ツールが広がる中でも自分自身で語学力を身に付けたいと思うかを尋ねたところ、56.3%が「非常に思う」または「やや思う」と回答した。

理由としては「自己成長や自己肯定感につながるから(28.5%)」、「遅延のない自然なコミュニケーションがしたいから(23.7%)」、「異文化理解のため(22.2%)」といった回答が寄せられている。

語学を学ぶ理由の1位は、「自己成長や自己肯定感につながるから」

・大阪・関西万博に行ったうち72.9%が外国語の学習意欲を感じる
2025年に開催された大阪・関西万博については、794名が実際に行ったと回答。そのうち、72.9%は大阪・関西万博をきっかけに「外国語を学びたいと感じた」と答えた。また、82.1%が「ほかの国や地域に興味を持つきっかけになった」 と答えている。

万博来場前後で外国文化や他言語への興味の変化を比較したところ、“興味がある層”へとステップアップした人は27.3%だった。また、万博前に外国文化や他言語に「興味がない」と回答していた層に限っても、約23%が来場後に興味を持つように変化していた。

72.9%が大阪・関西万博をきっかけに「外国語を学びたいと感じた」と回答